このところコケボウ(コケのはえた暴力派社員)といわれている広報担当者の機嫌が悪い。空梅雨のせいだろうか。

昨夏も異常気象だったが、この調子だとどうなるのか。梅雨らしく雨がふってほしい。雨が嫌いという人が多いが、僕は好きだ。日本ほど雨の種類の多い国はない。どしゃ降りの雨からしとしとした霧雨まで、降り方も呼び名も実に多彩だ。やはり温帯地方独特の気象現象らしい。それぞれの降り方に、それぞれの趣きや風情がある。しかも今の季節は野山が新緑に覆われ、それが雨に濡れて生き生きとした様は、いかにも喜んでいるようで、美しいはずだ。

僕の少年時代の梅雨といえば、やはり「しとしと」という感じが多かったように記憶している。雨だれの音もポツリ、ポツリと聞こえ、ついまどろんでしまう。ところが最近はスコールのような豪雨型に変わってきた。どうやら温帯地方の雨から熱帯地方の雨に変わってきたのではないか。天草の海にサンゴ礁が育っていることなどと考え合わせると、やはり地球温暖化が確実に進んでいるのだろう。

これほど長期間、雨に恵まれないと、農業への影響も心配だ。熊本は水に恵まれているとはいえ、雨が少ないと水田も畑もカラカラになりはしないか。白川の水量もめっきり減って、渇水期のようだ。作物の生長もいまひとつ。街路樹の緑もどこか元気がなく、しおれたように見える。週間天気予報をみると、雨のマークはあるのだが、間近になると、いつの間にか消えてしまう。

ところでコケボウの機嫌が悪いのは、空梅雨だからというわけでもないらしい。周辺の話を聞いていると、どうやら本人はコケボウと呼ばれることが好きらしい。なぜか。本人がいうには「コケボウって、コケティッシュでボーイッシュということを略した呼び方でしょう」だって。いやぁ、驚いたね。どこが「少年ぽい、魅惑的な社員」なんだろう。人間の勘違いというのはすごいね

勘違いのままだった世の中は平和だった。それなのに同僚が何を間違ったのか「コケババァ」と呼んでしまった。ひょっとしたら間違いでなく、本音を言っただけかもしれないが、蛮勇ある同僚だね。僕だったらそんな残酷なことは絶対にいわない。ともあれコケボウはいたく傷つき、機嫌が悪くなったというのが真相だ。

そのコケボウが新しいCMの話を持ってきた。いま流れているのはケービィーが新社屋に社長室なみの自分の部屋があると夢想しているところで、僕が「ナイ、ナイ」というだけの漫画。僕はセリフがないに等しいので、大変、不満だった。

ところが今度はあろうことか「ウーッ」とうなるだけだという。日本語ですらない

いまや僕のタレント生命は風前の灯だ。もちろん、断るなんて蛮勇は持ち合わせていない。どう考えても、ご機嫌斜めの八つ当たり、嫌がらせとしか思えない。

早く雨が降ってほしい。そうすればコケボウの機嫌も直るに違いない。なぜ直るのか。その理由は、相手がコケボウだから、僕にも分からない。

コケボウのひとこと

大丈夫ですよ、社長!「コケババァ」くらいじゃ痛くもかゆくもありませんから(笑)
CMは今週末録音します。のどの調子を整えておいてくださいね。
短いセリフほどコワザが必要なんです♪