先日、またもやKAB宣伝CMの撮影があった。コケボウから「社長を主役にするので、ぜひ出演して欲しい」と厳命が下った。テーマはバレンタインデー。そうか先週の僕のコラムで、僕がいかにモテたか分かったからだな。僕は納得して(どうせ断ることはできないのだから)引き受けることにした。

相手役は、あのチャチなケービィーの着ぐるみではない。れっきとした美人だそうだ。うむ、それもよかろう。僕の渋い役柄とマッチするかもしれない。ただ、相手をよく聞くと、食い気100%の天然ボケの新人女性アナウンサー、「テンボちゃん」。一見、可愛らしくも見える顔を思い出して、何となく不安がよぎった。自称監督は、もちろんコケボウで、立会人はクラちゃんこと「真冬のクーラー」と聞いて、不安は戦慄にかわった。どこかおかしい。これは何か企んでいるな。とにかく最近のコラムの登場者を揃えるのだから、ただごとではない。

撮影はKABの玄関ホール。まずエレベーターに乗ってくれという。ドアが開いたら、玄関の方に足早に歩いていく。ドアのところにテンボちゃんが「大好きよ」とか呟きながら歩いてきて、二人はぱったり出会う。そこまで話を聞いて、僕はCMの筋書きを理解した。テンボちゃんが僕にチョコを渡そうとするが、僕は義理チョコ以外はもらわない主義なので、つれなく断るガックリくるテンボちゃん。そこからドラマが展開するというわけか。

ところが、二人の出会いのタイミングがなかなか合わない。コケボウはNG、NGと怒鳴っている。途中からエレベーターにクラちゃんも携帯電話持参で乗ってきた。にこやかな表情に乏しい色気がギラついている。携帯の合図で、ドアが開く。タイミングはぴったり。「そこでセリフを」とコケボウが命令する。ここから僕の筋書きの読みは全て狂った。セリフは「えっ」と一言だけ。「大好きよ」と呟いていたテンボちゃんは、僕と目を合わせて、あわてて「違う、違う」と叫ぶ。それで終わり。何のことはない。僕は単なる通行人の役だったのだどこが主役なのだ

撮影終了とともにコケボウもクラちゃんも転げまわって笑っている。テープを見た某デスクは「社長のニヤケた顔が面白かった」とほざいた。純真な僕は完全にハメられたのだ。社長を笑い者にする会社がKAB以外にどこにあるものか。僕は「このCMはつまらん。ボツにしろ」と断固とした口調で業務命令を出した。コケボウは平然として言った。「あら残念。時間切れでボツにはできません」。
僕はその夜、悔しくてヤケ酒に溺れた

このCMは若い女性をターゲットにしたとか。2月3日に下通りで若い女性を集めてバレンタインデー関係の撮影をする。その人集めのための告知宣伝だそうだ。たったそれだけのために、僕を通行人にしたてあげたのか。なにも僕でなくてもいいではないか。僕は単なる人寄せパンダか。邪悪な女性軍団にはいつか報復してやる。とは思うものの、たんにそれだけのこと。ああ、くやしい。

皆さんにお願いする。どうかこのCMだけは見ないでもらいたい。

コケボウのひとこと

撮影お疲れ様でした。
人寄せパンダ!?いいじゃないですかぁ。
だって人寄せパンダになれるって人気者の証拠でしょ。

玄関ホールで撮影したので人通りも多く、カメラの前で照明があたりまくりの社長の姿に来社されたお客様は一様に???なお顔。
その都度「撮影中でして・・・」と社長業とタレント業の間を行ったりきたりで、社長も大変だなぁ~と同情申し上げないわけでもありませんでしたが、現実に立ち返ると、タレントに払うギャラもないし、しばらくは社長に頑張っていただかないと。

露出が少ないわりに時間ばっかりとって、と社長からは文句がでましたが、こちらからもひとつ!
「社長!マイクつけたまま逃亡しないでください!」
もう新人じゃないんですからっ。

矢佐間アナウンサーのキュートさ満載の、ハートフルフルバレンタインデーCM、ただ今大好評(?)OA中!どうぞご覧ください。

あっ間違えた。
門垣社長の渋さがポイントの、ハートフルフルバレンタインデーCM・・・でした(笑)