僕は料理が好きだ。食べる方も好きだが、作る方がもっと好きだ。料理歴はご幼少のころまで遡る。母が料理好きで、もの心ついたころから手伝わされた。そういえば父も好きだったからDNAの影響かもしれない。

小学生のころには、両親の留守を見計らって、クッキーやドーナツを作って、3人の弟たちに食べさせていた。受験期には夜食作りに励み、大学生時代は、友達がドンブリと箸を持って下宿に遊びにきていた。さすがに就職してからは遠のいていたが、結婚と子供が生まれてから再び、再燃した。

いまも土曜、日曜には包丁を握る。弟の家族や甥、姪がよく遊びにくるが、料理当番は男たちでやることが定着している。嫁さんたちは後片付け専門だ。僕の18番はスパゲッティー。なにしろ東京・虎ノ門のスパゲッティー専門店に1年間、毎週2,3回通って、調理法を教えてもらったくらいだ。それでも最後の秘訣だけは教えてもらえなかったが、そこのところは我流でやっている。子供たちは「パパスパ」と呼んで、大好物だった。いまは孫が「ニュルニュル、ニュルニュル」といって寄ってくる。

魚料理もまんざらではない。ひところ海釣りに凝っていた。釣った魚は、いとおしくて、可愛そうで、捨てるのはしゃぶった骨ぐらい。もちろん、自分で2枚や3枚に下ろし、刺身に煮付けに焼き魚にと、食べ尽くす。余った刺身は、醤油と酒とすりゴマに漬け込み、2,3日かけてでもお茶漬けにして食べる。もっとも魚料理が数日、続くと、さすがに家族も辟易していたようだ。

男が包丁を握る場合、気をつけなければならないことがある。それは女性陣に「料理は真心」とか「細心の神経を使って」などと、絶対に薀蓄を語らないことだ。そんなことをしようものなら「男はいいわよ。高い材料をふんだんに使えば、どんな料理だって、美味くなるわよ。フン」と、一斉に反撃されるのがオチだ。ひたすら黙って、高い食材を使って料理し、みんなが喜んで食べるのをニコニコしながら眺めるぐらいがいい。

さて、問題は社員の料理だ。これは難しい。食材としてもいかがなものか。例えばコケボウやクラちゃんのように煮ても焼いても食えるかどうかわからないものもいる(実は今回はこれだけを知ってもらいために、いろいろ御託を並べただけだ)。社内では「煮ても焼いても食えないヤツラ」という見方が定着しているが、料理法によっては、ひょっとしたら食えるかもしれない。別に人物評価をしているわけではない。単なる料理の話だから、抗議も来ないだろう。

それより怖いのは、社長を料理してやろう、食い物にしてやろう、という社員があちこちにいることだ。コケボウなんてその代表で、僕をCM素材として食い尽くす寸前までいっている。僕も十分、気をつけていたつもりだが、気が付いたら、あちこち食い荒らされて、僕のスネは見るも無残にやせ細ってしまった。社員にとって、僕なんて多分、高級食材に見えるのかもしれない。
だれか社員の料理法を教えてくれないかなー

コケボウのひとこと

お言葉ですが社長!
女性は、身近にあるものを、お財布の中身とにらめっこしながら調理しなきゃいけないんですよねぇ。
高級素材なんてとんでもない。多少傷みかけだろうが、いびつだろうが、うまーく味付けしてお皿に並べなきゃいけないんですよ。

わかっていただけます??

いえいえ今回は料理のお話。
決してCM素材のお話ではありませんので、悪しからず!

スネが細っちゃたんですか?大丈夫ですよっ。
社長が釣った魚をいとおしく食べつくされるように、私もちゃーーんと素材は最後まで責任持って食べつくしますから、どうぞご心配なく私の用意したまな板の上に、お上りください!