この間、人間ドックに行った。みんな親切だったが、不愉快なことがあった。もちろん、看護士さんたちのせいではない。眼底撮影の際、看護士さんが「もっと目を開いて」としきりに言う。僕は精一杯、見開いたが、「やっぱりまつ毛が映りますね」としつこい。仕方がないので片手で瞼を持ち上げて撮影した。そう言えば昨年も同じことで苦労したなあ。そう、僕の目は人一倍、細いのだ。

平安時代の美人の基準のひとつに「引き目、鉤鼻」というのがあったそうだ。その当時なら僕なんていい男の見本みたいなものだろう。しかし、いまやドングリ眼が美の基準。僕は落ちこぼれなのだ。日ごろ、気にならないのだけど、人間ドックで細目の悲しさを再認識させられた。そういえば寝転んでテレビを見ていると、妻が時々、目の前で手の平をチラチラと振る。「邪魔だ」というと「あら起きていたの」だって。僕の目は起きているのか、寝ているのかわからないのだろうか。

腹立ち紛れにメバルを食いたくなった。俗に「タケノコメバル」という。タケノコが出回るころのメバルが一番、美味いそうだ。もちろん調理は僕がやる。酒を煮立て、味醂と醤油を追加する。沸騰したところに丸々としたメバルを入れ、中火で適当に煮込む。いやあ、脂がのっていて本当に美味いなあ。東京ではとても食べられない、贅沢な食味だ。

熊本の魚は美味いものが多い。それなのに熊本県人はそのことにあまり気付いていないようだ。たとえば関西のハモ。最上級品は日奈久沖で取れたものだという。江戸前のコノシロだって、美味いのは熊本産なんだって。関東、東北ではアンコウの肝を珍味として大切にするが、熊本のカワハギの胆の方が美味い。魚の王様、タイはいわずもがなだ。刺身もいいが、荒炊きはこたえられない。イカもヒイカゴ、アオリイカ、ヤリイカ、コウイカなど実に種類が豊富だ。

福岡の玄界灘の魚も有名だが、熊本のものだって決して負けてはいない。圧倒的に負けているのは宣伝だ。美味い魚を日ごろから食べていると、それが当り前のようになる。どこで食べても魚はこんなものだろう、と思い込んでいるのではないか。とんでもない。貴重な食材なのだ。もっと他県に売り込んだほうがいい。いつまでも郷土料理が馬刺しと辛子レンコンというのでは情けない。僕は熊本の魚は大事な観光資源になりうると信じている。魚だけではない。果物も野菜も他県では食べられない美味いものがたくさんある。「熊本に美味いものを食べに来ませんか」と、大いに宣伝すべきだ。

ちなみに東京から来たお客に熊本の料理を食べさせると、ほとんどが「熊本には、こんな美味いものがあるんですね」と感激してくれる。「またぜひ来たい」ともいわれるが、そんなにしばしば来られたのでは、こちらの財布が持たないから適当に誤魔化しておく。

さて人間ドックの話から料理の話へ、一挙に飛んでしまった。今回、僕が本当に言いたかったのは、なるほど僕の目は細目だが、視野は実に広いということだ。目の大小だけで人間を見て欲しくない。コケボウなんて目の玉と態度だけはでっかいが、果たしてそれほど視野が広いかどうか。

コケボウのひとこと

目のサイズはともかく、お体に悪いところは見当たりませんでしたか?
たとえ多少見栄えが悪かったとしても(決して悪いって言ってません。念のため)健康が1番ですよね。
まだまだ社長には、頑張っていただかないといけませんから。

みなさんのご要望にお応えして(してない?笑)社長のつぶらな瞳をいれてみました。
「瞳」ごらんいただけますか?

えっ!?視野の話??
食いしん坊な話じゃなく、視野が広いってお話ですね。
はい。伺っておきます。