立秋とは名ばかり。強烈な暑さが続いている。草花の類は人間と同様、げんなりした様子だが、樹木に咲いている花はみんな元気だ。いまごろよく見るのはキョウチクトウ(夾竹桃)、ムクゲ(木槿)、サルスベリ(百日紅)、フヨウ(芙蓉)など。不思議なことにムクゲの青紫を除くと、赤色、桃色、白色が目立つ。もちろん白いムクゲもある。さらに共通しているのはひとつの花はほとんど一日しか持たないが、次から次に咲いて開花時期が長いことだ。おおむね6月末ごろから9月過ぎまで続く。サルスベリは百日紅と書くぐらいだ。

僕は、これまでもしばしば植物や花の話を書いてきたが、そのたびごとに不思議がる社員が多い。要するに僕は酒飲みの朴念仁で、花鳥風月とはもっとも縁遠いと見られているのだ。僕が「次は花の話を書こうかな」なんていうと、「職場の華の話ですか」とか「飲み屋さんの女性のことですね」というような反応しかない。とんでもない。自然を愛する気持ち社内随一と自負している。植物の知識もあるし、観察眼も鋭い(はずなのだ)。

それはともかく、今の時期で僕が一番好きな花はノウゼンカズラ(凌霄花)だ。通勤の途中だけで4,5ヶ所で咲いている。カズラ(蔓)の一種だから大きな樹木に絡みつき、気根を出して這い登る。日当たりがいいほど成長するから、まさに灼熱にうってつけの植物だろう。生命力も強い。空洞の電柱の中で成長し、途中の穴から枝を伸ばし、たくさんの花を咲かせたという話を聞いたこともある。

その花は直径7センチ前後。赤みを帯びた鮮やかなオレンジ色。もともとは中国原産で、チャイニーズトランペットという別名も持つ。色も形も派手だから、一目見れば気がつくはずだ。僕は、この花を見ると、悩殺されるような、妖艶な女性を連想してしまう。「やっぱりそうか。このスケベジジイ」なんて思わないでほしい。どうやら名前から「悩然蔓」なんて勝手な字体を考えるからかもしれない。あるいは纏わり着いた樹木に嫣然とした色合いをもたらした様子が、そう思わせるのかもしれない。

ノウゼンカズラと対照的なのがビナンカズラ(美男蔓)だ。やはり今頃、葉陰に白い花を咲かせるが、小さくてひっそりと、清楚な感じがする。残念なことに、熊本ではまだ見たことがない。たまたま以前住んでいた千葉の自宅の直ぐ横に、このカズラがあって、よく楽しませてもらった。名前の由来は、昔、この樹液を男性の整髪油として使っていたからだとか。赤い実が美しいことからサネカズラ(実葛)ともいわれる。百人一首で「名にし負はば逢坂山のさねかずら、人に知られでくるよしもがな」と詠われている。

対照的とはいえ、それぞれの持ち味があり、どちらも好きで、捨てがたい。いや別に妖艶な女性清楚な女性も好きといっているわけではない。あくまで植物の話だから、誤解しないでほしい。誰だ、ニヤニヤしているのは。やっぱりコケボウか

この原稿を書いている途中、熊本工業の健闘が目に入ってきて、落ち着かない仕事がさっぱり前進しない。だから高校野球は嫌いだ。といいつつもテレビから目が離せない。なんとか熊本工業に勝ってほしい。

コケボウのひとこと

なるほど・・・。
どうしても、植物を何かに例えたお話と、穿った見方をしてしまうのはワタシだけでしょうか?
植物には「妖艶」「清楚」の相反する持ち味があるものは少ないのでしょうが、社長、目をおーーーきく見開いて、周りをご覧になってみてください。
社内の華(?)たちは、時により場所により「妖艶」も「清楚」も併せ持ち、美しい花を咲かせているではありませんか。
植物の知識がおありなのは、よーくわかりましたから、あんまり無理して高尚なお話をなさらず、正直に「KABには華がいっぱいで職場環境がいいなぁ」とおっしゃったらいいのに。
ご心配なさらなくとも、だーれも「セクハラ」だなんて騒ぎませんから♪
・・・と無理やり話を違うほうに持っていきましたが、この原稿最初に読んだ時は、漢字のテストかと思いました。
しかも、どう説明されたところで、どんな花だかさっぱりイメージできない(涙)
このままじゃまた社長にバカにされてしまうから、熱燗がおいしい季節になる頃までには、なんとか「花鳥風月」が語れるようになるぞ!
その頃を見計らって、熱燗とおでんなんぞご馳走してください♪
またここで食べ物の話が出てくるあたり、やっぱり「花鳥風月」を語るには時間がかかるかなぁ(笑)