秋は寂しい。脈絡もなく失恋の季節だなと思う。失恋と言えば、渥美清の「フーテンの寅さん」が浮かんでくる。なにせ48本の映画全部が全て寅さんの失恋話だから徹底している。しかも途中までは上手く行きそうだが、最後は寅さんが恋の痛手を背負いつつ旅に出るという筋書きまで、全て一緒だ。なのにビデオでもテレビでも寅さんがあると、繰り返し見てしまう。不思議な魅力に溢れた映画だ。

実はここだけの話だが、僕は若いころから寅さんによく似ていると思っていた。別に失恋のことではない。まず、あのあごの張った四角い下駄顔目は糸を張ったように細く鼻はどちらかというとダンゴ鼻ずんぐりムックリの体型。それがなんとなく僕に似ているのだ。間違った。僕が寅さんに似ているのだ。妻にいわせると、僕のほうがずっといい男だそうだが、恐らくは「あばたもえくぼ」の類の身贔屓がそう言わせたのだろう。

容貌だけではない。寅さんは風の吹くまま、気の向くままの旅人。旅ならば僕は決して寅さんに負けてはいない。なにせ若い頃から出張三昧。全国を転々と旅して歩いている。特に一時期は地方の支局や通信局を統括する仕事をしていた。静岡と富山以北に関しては人口3万人以上の都市のほとんどに2,3回以上は訪れている。しかも泊まりは、原則として温泉。人呼んで「湯煙り部長」と、陰口を叩かれていた寅さんは行く先々で妙齢・美人の女性に遭遇する。僕が出会うのは残念ながら、むさ苦しく理屈っぽく、仕事の話しかしないような新聞記者だけだ。

寅さんの会話、言動は実に面白い。間の取り方が絶妙だし、発想も意表をつき、実にユニークだ。いつも周りを笑いの渦に引きずり込む。この点も僕に似ていなくもない。寅さんは天真爛漫、何の努力もなく(もちろん演技上だが)天然ボケのままだ。しかし、根が生真面目な僕は、とても人を笑わせることなんてできない。でも初対面の人と仲良くなり、本音を聞きだすためには、その場を柔らかくしなければならない。というわけで、一生懸命、笑いをとろうと努力する。いってみれば計算からきた、薄汚い笑いなのだ。この点は悲しいほど違う。

ところで、失恋の話だった。寅さんの相手の女性も、寅さんに引かれ、ほのかな恋心を抱いたり、時には寅さんに迫ったりする。もちろん寅さんが勝手に思い違いや勘違いしているケースもある。そして最後は、香具師という仕事柄、行方定めぬ旅人、生活の違いなどから、寅さん自ら身を引いていく。失恋も48連発も続くと、本人もうんざりだろうが、寅さんに反省の色はない。せめて最後ぐらいは実らせてやりたかったが、寅さんもいまやこの世の人ではない。

さて僕の場合は妻子持ちだから、寅さんのようにはいかない。素敵な女性だなと思っても、ただそれだけ。岡惚れにもならない。なにせ品行方正浮いた話のひとつもない堅物なのだ。別に僕は寅さんを羨んでいるわけではない。妻子と楽しく、面白く過ごすのが、最高だと思っている。だから僕に岡惚れした女性の皆さんは、早く諦めたがいい。なに、そんな女性は何処にもいないだって。そりゃそうだな。

コケボウのひとこと

秋は寂しいぃぃ~!?しかもそれで思い出すのが失恋!?(爆笑)
脈絡なさすぎですよ。
でも、社長から「寂しい」ってなんて言葉が出てくるなんてタダ事ではない
ご遠慮なさらず、いつでもお誘いくださいっ
いつでもお供しますよ。
えつ!?ワタシじゃだめ??
人妻だから??大丈夫ですよっ、社長と出歩いても誰一人「不倫」とは思いませんから(笑)
「不倫」ってのは、イケメンが相手と相場は決まっているものです。
寂しいなんてなんですね、きっと。
わかりました!何かやっていただくことを考えておきます
まったく今日の「ひとこと」ほど、話の真意が何なのかわからないのも初めてではないでしょうか。こっちまでよくわからない話になってしまいました。

今日のコラム

寅さん好きって話
出張という名の旅行三昧だったって話
寅さんばりにユーモアのセンスがあるって話
俺に惚れたらヤケドするぜぇ的なメッセージ

みなさんどう思われますか?