またもや今年も心踊りときめきく季節がやって来た。そう、この時期、僕には恋愛が訪れる予感がするのだ。だれだ、発情期のイヌかネコを見るような目つきで僕を眺めるのは…。相手の都合もあるけれど、数日後に出会いがあるのは間違いない

コケボウ「フン」鼻先であざ笑った「半ボケジジイの老いらくの恋か」と小声で呟いている。半ボケでも耳は近いから、ちゃんと聞こえた。「老いらくの恋」のどこが悪い。そもそも「老いらく」とは「老楽」と書いて、老いを楽しむということなんだ。ジジイだって恋愛を楽しむ権利はある。いや義務かもしれない。恋愛に年齢は関係ないということは、大昔から言われている。そんなことも知らずに、余計なことをほざくな。コケボウだって、間もなく「半ボケババア」と言われるようになるのだ。

「それは違う」とのたまったのは、僕の知り合いで、自称「才色兼備」(おそらく菜食健備の間違いだと僕は思う)を自認する某女。彼女によると、「老いらく」の語源は「老い揺らぐ」だそうだ。老人といえども恋愛をすれば、心も体も揺らぐ。そして、いつの間にか青春回帰するというのだ。なるほど、それで分かった。彼女も時にはいいことをいうなあ。といっても、どんな辞書で調べても、そんなことは書いてなかった。多分、彼女の創作に違いない。ひょっとすると色はなくても才はあるのかもしれない。

「ところで、相手はどんな人」と言われても困る。個人情報をそんなに簡単に漏らしてたまるか。一杯飲ませてくれたら教えてあげる。すごく綺麗で、容姿端麗という言葉がぴったり。一目見れば、男ならずともうっとり、見惚れてしまう。名前は「さくら」という。西銀座通りのスナックのホステス「サクラちゃん」とはもちろん、違う。第一、比較するのが間違っている。

今はまだ、ちらほら咲いているだけだが、今週末には見ごろになるだろう。そう、僕の恋愛相手はサクラなのだ。人間相手の恋愛ゴッコにはもう飽いた。やはり自然がいい。騙すことも、騙されることもない。へんな手練手管も不要だ。その時期になれば、きちんと目を楽しませてくれる。眺めるだけで、ドキドキして、若返ってくる。ひょっとしたら、サクラの木の下で素敵な出会いがあるかもしれない、なんてことは考えない。

若いころは満開のサクラが好きだった。最近では散るサクラの方が断然、好きになった。サクラ吹雪となれば最高だ。これも僕がそろそろ散る時期になってきたからだろうか。いやいや余計なことは考えないようにしよう。ところで最近では年を重ねた女性のことを「ウバ桜」と呼んで、バカにしているが、元々の意味は「いくつになっても綺麗な花を咲かせる女性」ということで、誉め言葉だったそうだ。確かに若木に咲くサクラよりも老木の花の方が、風情もあっていいに決まっている。世の「ウバ桜」諸君、頑張ろうではないか

つい脱線してしまったが、今年の花見のお誘いは、まだ5回しかない。僕は仕事をホッポリ投げても毎日、花見をしたいのだが、そうもいかないか。そうそう、5回ともKAB以外の誘いだから、社員との花見もしなきゃ。うまく社員を騙せば、あと2,3回は楽しめるかもしれない。

コケボウのひとこと

ホントにお年寄りの「勝手耳」ってやつは困りますねぇ。(笑)
聞こえていたんですね。
しかもそれだけじゃなく発言も勝手で困ります。
「ウバ桜」諸君?はぁ??
誰にお声かけでしょうか?
語源はともかく、現在の世ではどうも「枯れかかり」だか「お局花」か、みたいなニュアンスで語られることに違いはないので、いまひとつ「頑張ろう」と言われても頑張る気にはなれません(怒)
しかし恋愛ごっこのお相手が「桜」とは、よほど人間に人気がないとみえますね。
そんなにしょんぼりされなくても、ワタシがいるじゃないですか
素直に「お花見するから」ってお誘いいただいてよございますよ~。