レ・ミゼラブル(ああ、無情)。これほどピッタリの言葉はない。24日、熊本初のホークス対ライオンズの公式戦が雨のため中止。その瞬間に感じた。KABを支援してくれたみなさん、野球ファンのみなさんに申し訳ない。そんな思いで一杯にもなった。

この日、朝からどんよりした曇り空。天気予報は夜から雨だった。ところが昼過ぎから、ポツリ、ポツリと小雨が降り出した。それでも試合開始前にはやむだろう、と期待していた。4時半ごろ藤崎台球場に駆けつけた。すでに内野も外野も沢山のファンが詰め掛けている。ホークスの練習が始まった。みんなやる気満々のように見えた。ある野球通は「これくらいの雨なら、大丈夫」と言ってくれた。

前日、セルモの安田社長の招待で、王監督と夕食を共にした。病後、間もなくで多少のやつれは見えた。「やっぱり痩せたねえ」と言いつつも、体重は僕より10キロ近く多いとか。実に気さくで、同席者にもそれぞれ声を掛け、場を和ませてくれた。本当に「気配りの人」と感じた。その器の大きさに、改めて惚れ直した。3連勝の直後だっただけに、意気も上がり、「明日は勝ちますよ」と元気そのものだった。

試合当日もお会いしたが、小雨にたじろぐ様子は見られなかった。しかし、涙雨は一向にやむ気配はない。試合開始予定の午後6時。球場内は西武ベンチのある3塁側の一部を除いてほぼ満席。なおファンが次々に来ていた。みんなを失望させてはいけない。何とか雨がやまないものか。開始は20分間、延長された。審判団がグラウンドを点検。首を横に振っている。そしてついに試合中止。

球場内に大きなどよめきが起こった。僕は暴動とまではいかなくても、大騒ぎになるのでは、と恐れた。ほとんどのファンが立ち去る様子もなく、グランドを呆然と眺めている。しかし、ほんの一部で払い戻しをめぐってトラブルは起きたものの、心配したような騒ぎはなかった。やはり熊本の野球ファンは質が高いのだろう。

もし、熊本にドーム球場があれば・・・。実は藤崎台球場では入場者数が限定され、公式戦を開くには興行的にかなり無理がある。そのために熊本ではなかなか公式戦を見ることができないのだ。当日、詰め掛けた沢山の県民を見れば、いかにみんながプロ野球に憧れを持っているかが分かる。大きな劇場がないのも同様だ。熊本県民は文化、スポーツでは不遇なのだ。僕は別に八つ当たりしているのではない。

中止が決まった直後、ホークス球団の責任者から、電話があった。「試合中止は申し訳ない」ということだった。もちろん、中止は球団の責任ではない。むしろギリギリまで試合開始の努力をしてくれたことに感謝している。今回は不幸にして流れたが、そのお詫びも兼ねて、KAB主催で公式戦が開かれるよう、再チャレンジすることを約束しよう。

さて、社内では誰のために雨になったのか、という「犯人捜し」があった。そう、もうお分かりだろう。コケボウは「雨女」だったのだ。担当部署では当日、コケボウを欠勤させろという声もあった。それなのに、気がついた時には、のこのこ球場に行っていた。コケボウよ、責任を取れ。

コケボウのひとこと

ホントにホントに昨日は残念でした(涙)
前々からチケットを購入して楽しみにしていたホークス戦。
確かに社内中から止められましたが、早々に休みもとり、準備万端で臨んだのに
この時期ですもの、降るわけないと思ったのが間違いだったのか、社長の「身の慎み方」が足りなかったのか・・・
実際に球場に足を運んでみて、熊本の野球ファンの熱さには本当に驚きました。
中止のアナウンスが流れた後も「またきてねぇ~」「ドームに行きま~す」などの声援があちこちから聞こえました。
主催をした社の一員として、ファンのみなさんのご理解と、その前向きさにそっと頭を下げました。
一週間ほどこの日のお天気だけを気にして過ごしてきたのに、24日だけが雨だったなんて、お天道様をうらみたくもなりますが、社長も公式戦開催に向け、チャレンジすると宣言しておりますし、その日が早く迎えられるよう、ワタシもワタシなりに尽力したいと思います。
しかし「のこのこ球場に行っていた」って、社長!
さすがに「世界の王」の前に雨を降らせる力は、ワタシにはないですって。