私事で恐縮だが、社会人となって初めて10日以上の夏休みをとった。「優雅な会社でいいなあ」とお思いだろうが、とんでもない。別に旅行に行くとか、遊び回っていたわけではない。不幸にも闘病生活を送っただけだ。

ある日、朝起きたら、左足がしびれて痛い。この日は友人が出世した祝いのゴルフコンペを予定していた。どうしようか迷ったが、何とか歩けたので、ギッタン、バッタンしながらもワンラウンド回った。夜の祝賀会にも痛みを堪えて参加した。翌朝、激痛で目覚めた。ほとんど身動きもままならない。這うようにして病院に行った。診断は腰部脊柱管狭窄症。難しい病名だが、要するに加齢で脊髄の中が狭くなり、神経を圧迫して左足がしびれと痛みで動かなくなったわけだ。

どんな痛みかというと、足の付け根から指先まで「こむらがえり」(からすまがり)が、ずっと続いていると思えばいい。こんなに痛い病気はそうあるものではない。コケボウの足蹴りや鞭打ちなんて、蚊がさした程度にしか感じないぐらいだ。というわけで入院することにした。

実は、10年ぐらい前にも、似た病気になった。博多で国際マラソンの関係者を接待した。翌朝、痛みが激しく、歩くのが精一杯だったが、札幌に飛び、その夜はスキーマラソンの関係者を接待。その翌日、痛みと痺れで、完全に動けなくなって、入院した。10日間で車椅子に乗れるようになったので、帰京した。会社が空港にベッド付きの車を手配してくれたが、これが何と霊柩車だった。お棺を乗せる場所に寝かせられ、そのまま病院へ。この時、周囲の目は「中洲とススキノで飲み回わったのだから自業自得だ」と冷たかった。今回も「ゴルフのやりすぎ」と社内の空気は冷淡だった。

入院は9日目で、鎮痛剤を飲めば何とか歩けるようになったので、退院することにした。本当は完治したわけではない社内では「社長がいない方が伸び伸びして、仕事がやり易い」長期入院を期待していたようだ。しかし、雇われ社長の悲しさ。長期間、休むとクビの周りがスースーして落ち着かない。チャンス到来と、てぐすね引いている輩もいないわけでもない。なにせ長期入院と聞いて、コケボウナゾセンたちは、にんまりして、目を輝かせていたと、聞いている。退院した後、直接会うと、いかにも同情しているような口ぶりだが、目の奥には「なんだ、もう退院してきたのか」落胆がちらついている。

現在も鎮痛剤が切れると、激痛に悩まされる。某局長は「麻薬患者と一緒だ」と断言した。一番、辛いのは長く椅子に座れないことだ。だからこの原稿も社長室に寝転びながら書いている。会議の時も、しばらく座っていたが、いたたまれず、立って参加した。どうも手術をすれば別だが、一挙に回復することはないらしい。薄紙を剥がすように、少しずつ痛みが薄れていくのを待つしかない

さて、ゴルフへの再復帰は可能なのか。医師は「痛みがなくなって、一週間ぐらいすればやってもいいですよ」と保証してくれた。アルコールの方は、退院したその日から再開した。どちらもお誘いを待っている。僕もしぶといのだ。

コケボウのひとこと

全くホントに。
入院がもっと長期にわたると思ったのに、きょう廊下でバッタリ!
また先週のように病院を抜け出したのかと思ったら、本格的に退院ですって。
そんなにご老体にムチ打たなくても、仕事はワタクシ達にお任せいただいて、ゆっくり静養なさったらいいのに・・・と、そろりそろりと歩く姿に本気で思います。
しかも、足蹴りよりも、鞭打ちよりも痛い目にあっていながら、懲りないというかなんというか、お酒もゴルフも復活する気マンマンなのには、あきれるのを通り越して尊敬します。
先週ここで社長の緊急入院をお知らせしたところ、各方面のみなさんからご心配励ましをいただきました。
本当にありがとうございました。
この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
これからは「社長不在」が10日も続くなんて失態がないように、ますます社長の動向に目を光らせムチ打って参りたいと思います。
ま、腰痛に比べたらムチは痛くないそうなので、効き目があるかどうか自信はないけど。
健康が一番ですよっ社長!
ご不在だと寂しいじゃないですか。
社員のためにも、健康生活を心がけてくださいね。