ゴルフのどこが面白いのだろ。最近、つくづくそう思うようになった。昨秋、腰の手術をして以来、公式的にゴルフから遠ざかっていた。全く縁を切ったわけではない。イメージトレーニングだけは日夜欠かさず、シングルプレイヤーの境地にまで達していた。あとは実践あるのみ。もはや、社内に敵なしだ。

というところで、先日、手術を担当した某有名病院の院長先生から、ゴルフのお誘いがかかった。一緒にプレーして、ゴルフに復帰できるか見てあげるというわけだ。もちろん、僕にとっては遊びではない。れっきとした治療行為なのだ。同伴者は院長先生、その奥方、奥方の友人の女性で、あるクラブのチャンピオンだという。相手にとって不足はない心、ここにあらずで、飛ぶようにゴルフ場に急いだ。

顔あわせの挨拶が終わると、院長先生が「まさか、隠れてゴルフをしていないでしょうね」先制パンチをかませてきた。「いや、まさか。公式には今回が初めてです」と、僕は言葉を濁した。実は、非公式には数回、プレーをしていたが、院長先生の指示に反抗したなんて、とても言えたものではない。もちろん、スコアはメチャクチャだった。バレないように神経をつかったのが、影響したようだ。なにせゴルフはメンタルなスポーツであり、後ろめたさがもろに響いたのだ。

今回は院長先生公認の治療行為であり、天下晴れてのゴルフだ。ウデはうなっている。まず、院長先生がドライバーを振る。轟音でボールははるかかなたに飛んでいった。僕は唖然とした。これがいけなかったのか、僕の初球はチョロ。レディスティーのちょっと前。2打目もちょぼちょぼ。スタートからつまずいた。あのイメージトレーニングは何だったのだろうか。次のホールも次のホールもほぼ同じ状態だった。池とバンカーに次々と入り、僕は水遊びと砂遊びを堪能した。

午後は若干、回復したものの、手術前のようにはいかなかった。しかし、ここで落ち込むわけにはいかない。しかたがないので、道化役に徹することにした。要するに同行者を笑わせ、楽しませる役割を演じたわけだ。ゴルフと違って、こちらの方はまずまず成功。みんな笑い転げていた。僕は陰で涙を堪えていた。スコアは公開するわけにはいかない。<ライオン=百獣(110)の王=も恥らうような数字だったと言っておこう。

僕は念のため、院長先生に聞いてみた。「どうも回復がはかばかしくないようで」。院長先生はカンラカンラと高笑い。「いや、腰も足も完治しています。でも、頭と腕は手術では治しようがありませんから」だって。僕の受けた衝撃は大きかった。そうか、頭と腕は直しようがないのか。本当に、ゴルフなんて面白くもなんともない。下らないスポーツだ。

後日、奥方とお会いした時、「あんな面白いゴルフはしたことがない。また是非、御一緒してください」だって。どうみても僕より下手な奥方にそんなことは言われたくない。僕はあの日をきっかけに、ゴルフと縁を切る決意を固めたのだ。

しかし、僕の決意は2,3日で消えてしまった。来週も、再来週も、どういうわけかゴルフの予定が詰まっている。ああ、ゴルフは面白くない。

コケボウのひとこと

「ゴルフができなくなるかもしれない!」と受けられた手術、大成功でよかったじゃないですか。
執刀してくださった先生も、サスガに手術でゴルフの「腕」にまでは責任持てませんよぉ~信条である、たくさん叩いて「元」が取れるゴルフができたなら万歳!ですよっ。
<手術前のようにはいかなかった>って手術前だって、そんなにご立派なスコアだったと記憶していないのは私だけでしょうか(笑)
水遊びだろうが砂遊びだろうが「お遊びに興じられる幸せ」をご堪能ください。
それによって、みなさんの話題になったり、笑いになったらそれはそれでスゴイ!
誰にでもできることではありませんよ。
しばらくゴルフが続くようですが、決してスコアだけにこだわるゴルフをなさいませんように。
ムキになってまたどこか悪くされたら、また病室にパソコン持ち込まなきゃいけないし、我々も大変ですからねっ♪