ボクは最近、「芸能人」になってきたような気がしてきた。ことの発端は一ヶ月ほど前に遡る。東京支社から突然、「映画のCMに出演してほしい」と依頼があった。なんでも若い社員が営業活動で、さる映画会社に「うちの社長をCMに出すから、広告をくれ」と交渉。相手もただちに乗ってきて、話がまとまった。

ところが社内からは「一社を受けたら、他の会社や製品のCMが断れなくなる」とか「失敗したら、社長が物笑いになる」とか、反対論が噴出した。そこで東京支社がボクに直接交渉してきたわけだ。本当は、交渉とは名ばかりで、「業務命令」だった。このごろはボクの都合も聞かずに、勝手に物事を決める「コケボウ化現象」が社内に蔓延している。

もちろん、断れるはずもない。それでも、恐る恐る「どんな映画ですか」と聞いた。なんとインディ・ジョーンズの4作目だった。ボクはこの映画が大好きで、前3作は2回も3回も繰り返し見ているほどだ。ボクはつい、ヨダレが出てきた。これは何を差し置いてもやらなければ。

というわけで、先日、東京に出かけた。まずは特別試写会だ。部屋に入ったときから胸が高鳴ってきた。冒頭からハラハラドキドキの冒険の連続。スリルとサスペンス満点。特殊撮影も見事だ。手に汗を握り、ボクは魅了され、2時間があっというまに過ぎてしまった。本当は筋書きをお教えしたいのだが、それはできない。

いよいよヒロインとのインタビューだ。この作品では女優は二人しか出演していない。そのうちヒロインのカレン・アレンは第1作目でもヒロインで、すごく美人で、清楚だった記憶がある。ところが、今回は中年の子持ちのおばさん。しかもどことなく薄汚く、肥満気味にも見える。アリャッと思ったが、ときすでに遅し。インタビューは10分間の制限付だ。

対面して、仰天した。なんとスリムで、美人で、かつての面影が漂っている。ボクはつい、ボーッとなった。これは一目ぼれだ。薄汚くウンヌンは役作りだったのだ。ボクは英語でやろうと思っていたが、熊本なまりの英語は通用しないと言われて、断念した。

実はインディ・ジョーンズ役のハリソン・フォードボク同じ年齢だ。そこで厚かましく「同じ年だし、ボクもジョーンズ役をやりたいけど、どうだろう」と聞いた。返事はOK「私からもスピルバーグ監督にお願いしてみる」だって。ついでに共演もお願いしたら、これももちろんOK。ラッキーだなあ。10分間は瞬時にして終わった。

ちなみにインタビューは、恥知らずにも、ジョーンズと同じ服装で、帽子にムチまで持ってやった。さらに、これから映画のCMは別途、撮影するそうだ。やはりボクは「芸能人」なのか。この話をコケボウにしたら「ハイ、ハイ、ゲーノージンですね」と、鼻先であざ笑われた。お前は何にも分かっていない。

ともあれインディ・ジョーンズの映画はぜひ、見てほしい。前3作より、格段に面白いということはボクが請け負う。さらに、ハリソン・フォードがボクに似ていることも分かるはずだ。

コケボウのひとこと

「ゲーノージン」かぁ。(笑)
何もわかっていない、と言われても何をわかれと言われているかさえよくわかりませんねぇ。
先週「脇役からさらに左遷された」ブツブツ仰ってましたが、ちゃーんと大役も回ってきているでしょ。
ワタシもまだ収録したVTRはみておりませんが、同席した支社の者が言うには、なかなかのインタビュアーぶりだったとか。
今回のことは、人使いが荒いのはワタシだけではないということが社長にも皆さんにも、よーくわかっていただけた出来事だったと思います。
支社もえらいとこに目をつけたものです。
収録した模様ですが、放送日が決まりましたらお知らせしますね。
ハリソン・フォード風に帽子にムチを手にした姿は、CMでもご覧いただけます。
どうぞお楽しみに。