ふと思いついて、ドライブを兼ねて菊池渓谷紅葉を探しに行った。今年は暑かったせいか、紅葉も例年より遅れているようだ。あと一週間か10日後ぐらいが見ごろか。それでも山の上の方は、かなり色付き、鮮やかな黄葉や紅葉を楽しめた。今年も機会があれば、今一度、出かけたいものだ。

駐車場から渓谷入口までの沿道にヒガンバナ(彼岸花)の群生を見つけた。ヒガンバナといっても花の季節はとっくに終わっており、群生は葉っぱだけだった。ヒガンバナは茎と花だけと思い込んでいる人が多い。実は、葉っぱは花が終わった後、芽吹いてくる。初夏が近づくと枯れてしまい、秋口に花だけが咲くのだ。水仙の葉っぱによく似ているが、葉の真ん中に白い線状の模様があるので、すぐ見分けることができる。これだけの群生があるのだから、秋口の花の季節は、さぞかし壮観だろう。

渓谷に足を踏み入れる。澄み切った谷川のせせらぎが、心を安らげてくれる。まるで心を洗い清めてくれるようだ。ボクの心は日ごろからきれいなので、さらに磨きがかかったような気持ちだ。道筋にはゴミひとつ落ちていない。これもきれいすぎる風景が、そうさせるのか。

いくつものが連なる。上流から純白の清流がほとばしる。水面が淡いヒスイからコバルトブルーに変わる。さらに下流になると群青色藍色へと移ろいゆく。色彩の変化を眺めるだけで、あっという間に、時が過ぎ去っていく。自然の作り上げる色合いの変化は素晴らしい。日本名水百選日本の滝百選水源の森百選くまもと緑の百景などに選ばれただけのことはある。

滝壺の上の巨木を眺めているうちにサルオガセが付着しているのに気がついた。サルオガセは猿尾枷と書く。別名、霧藻とも呼ばれる。地衣類のひとつで、薄緑色の糸状のものが能面の翁の顎髭のように、樹木の枝などに付着する。北海道や長野などの山奥で、見かけたことはあったが、熊本では初めてだ。長いものは1メートルにも達するというが、菊池渓谷のものは長くても4,50センチぐらいか。いたるところにあるので、ちょっと気をつければ、すぐ見つかるはずだ。

サルオガセが珍しいのは、樹木に付着してはいるが、樹木から養分を吸い上げているのではない。霧状の水分を吸収して、自ら光合成をして、成長する。霧藻という別名があるのもうなずける。霧や霞を食い物にしているのだから、まるで仙人のような存在なのだ。

渓谷といえば、青森県の奥入瀬が有名で、ボクは新緑や紅葉のシーズンなど、4,5回は通っている。しかし、菊池渓谷も決して負けてはいない。水質、水量、景観、規模のどれひとつとっても、ひょっとしたら菊池渓谷が上かも知れない。惜しむらくは散策できる距離が、極めて限られていることだ。長い距離でも往復1時間コースでしかない。

この散策路を上流と下流に延長できないものか。上下流とも渓流の眺望は素晴らしいはずだ。自然保護という観点から難しいかもしれないが、工夫すればなんとかなるはずだ。そうすると日本有数の、熊本の新しい観光資源になるはずだが・・・。

コケボウのひとこと

この原稿「キミにはさっぱりわからんだろうなぁ」といいながら社長が持ってみえました。
そんなわけないじゃん、なんの話よ?と読んでみましたら、悔しいけどホントにさっぱりわからない。
菊池渓谷の観光資源化計画はともかく、他はちょっと・・・。
しかし「わかんなーい」と言って物事が済んでいく年齢はとっくの昔に過ぎているので、そのままにしていられるわけもなく、仕方なく(?)ネットで調べる事に。
まずは彼岸花から。
彼岸花の写真だけがアップされているサイトを相当丁寧に見たつもりなのですが、葉っぱの画像は見当たらない。
「ホントに葉っぱってあるんですかぁ」と社長に聞いてみましたら「それだよ、それ」と指されたところに確かに葉っぱらしきものが・・・。
確かに葉っぱだけど、道端にこれが生えててもまさか彼岸花の葉っぱとは思いもしないことでしょう。
次にサルオガセ。
みなさんご存知ですか?
これにいたってはまったくイメージできず・・・。
私の中ではスガシカオ、と同類?みたいな感じ?
これはなかなかネットでも出て来ず、社長の記憶違いでは?と思っていたところに、やはり後ろから「それだよ、それ」と画面を指す社長の声が。
しかもあんまり見当たらないから別名の「霧藻」のほうで探そうと入力。
そこで「藻」の字が「漕」に見えたものでそんな風に入力したら「藻<も>」だよ、と指摘され漢字まで知らない人と思われてしまった。
トホホ。
みなさん、このテのお話お好きですか?
できたらもっとバカ話のほうがいいなぁ。
今回は降参。