長い間、お世話になりました。ボクもいよいよ年貢の納め時が来て、今月下旬に、社長の座を追われることになった。在任期間は5年。長かったような、あっという間だったような、若干、複雑な気持ちもする。

KABの昨年度の決算は、減収増益だった。増益といっても、こういう時代だから、ごく僅か。逆に減収は7年ぶりだった。当然、社内からは経営責任を問う声が巻き起こった。増益の評価はゼロ。ボクは必死に抵抗したが、あっけなく潰され、ついに引責辞任ということになった。社長の権力の座というものは脆いものだ。というよりもボクは裸の王様にしか過ぎなかったのだ。というのは全くのウソ。

ボ クは就任した時から2期4年ということを心密かに決心していた。それまでひとつの職場に2年以上いたことがない。異動先は全く違う職種で、いわば社内転職 の連続だった。だから2年近くなると、全く別の仕事をしたくなる。KABに来てからは、そんなわがままは言えないだろうと、4年と決めていたわけだ。もっ とも後任やデジタル化の問題などもあり、心ならずも1年間、延びてしまった。

ボクの後任には、朝日新聞社取締役の植田義浩氏に三拝九拝してお願いした。販売部門一筋だが、西部本社代表も務めたこともあり、小倉出身ということで、熊本にはそれなりの土地勘もある。九州弁の通訳もいらない。新聞社の販売網を取り仕切ってきただけに、敏腕で、かつ人柄もよく、ボクの後任にはもったいない人物。ちょっと褒めすぎかもしれないが、本当のことだ。

今月下旬の株主総会さえ終われば、ボクは晴れて自由の身になる。このコラムやCM撮影からも解放される。まあ、刑期を終えた囚人のようなものだ。これからはゴルフに溺れ、温泉めぐりに旅行三昧。料理の腕も磨かないと。残された人生を謳歌するつもりだ。幸い、ボクが社長を辞めるといっても惜しんでくれる社員は一人もいない。表情を見ていると、ホッとしているようだ。

と思っていたら、「敵前逃亡」と いう批判の声がどこからともなく聞こえてきた。この不景気で経営環境が厳しい中、一方にはデジタル化の設備費が待っている。それなのに身勝手に一人だけ逃 げ出すとはなにごとか、というわけだ。たしかに社長の業務は多忙だ。ましてテレビ業界に不慣れな後任者は大変だろう。そういえばボクが社長になったとき も、前任者の山本博昭氏が取締役会長として残ってくれて、いろいろ助けてもらった。あんなにありがたいことはなかった。

あれこれ悩んだ末に、無罪放免は諦めて、しばらくはKABに残ることにした。喜んでいた社員のみなさんには申し訳ない。ただしボクは陰で支える役で、コラムもCM撮影もお断りだ。と思っていたら、植田氏は「私は絶対にやりません」と頑張っている。はてさてどうしたものやら。

こうなったら居座って、院政を敷いてやるか。植田氏にそう言ったら、直ちに「それは無理です。あなたは根が陽性で、陰性ではないから」だって。納得。

コケボウのひとこと

人気絶頂期のアイドルが引退するときくらいの衝撃が起こった・・・わけはなく静かに社長の引退が発表されました。
寂しくなるわぁと涙の一つもこぼれ落ちようとした瞬間聞いた会長就任。
なーんだ、私の天下にはならないのね。
引退してゴルフに温泉・・・今まで忙しかったんですもの、しばらくはよろしいのではないでしょうか。
すぐに飽きると思われますがね。
このコラムもお断り!とありますが、そんなお話、誰がOKしました??
激務の社長時代に書けていたものが、少々暇になる(本人の弁)会長になって無罪放免になるわけないでしょ!まったくもぉ(怒)
昨日新しく社長になる予定の植田顧問とエレベーターでご一緒しました。
社長が「ちょっと背が高いと女性にもてると思って(怒)」とブツブツ負け惜しみを言っていた通り、スラッと背の高いなんとなく都会的な感じの方。
お顔も門垣社長が完全に三枚目なのに対し、二枚目かも(早くもゴマスリ・・・笑)?という望みを残した感じです。
「門垣社長と同じで草花好きだよ〜」とビニールいっぱいに購入されてきた苗をみせてくれました。
えっ!?同じなの?
じゃ中身も似てるの?
違うのは見かけだけ?
どうやら急に二枚目な会社になることはなさそう。
体育会系の新社長の下、新生KAB丸は「一本気」に気合(?)で進みます。
どうぞこれからも応援してください。