まさに「革命」ということだろう。いうまでもなく先の総選挙の結果だ。世が世であれば、与党から野党への政権交代は暴力と流血を伴うものだったろう。現在も世界中を見渡すと、いくつもの実例を見ることができる。そういう意味では、日本における民主主義と選挙の偉大さを改めて認識させられた。

もともと自民党の凋落は歴史的必然性を持つものだった。小泉政権の時、一時的に優勢に立ったものの、議席減は避けられそうもないのが時代の流れだった。それに安倍、福田の短命政権、続いて麻生内閣の無策ぶりが拍車をかけた。今回、落選した自民党議員の多くから「こんなに逆風が吹くとは思わなかった」というような敗戦の弁が相次いだ。これほど歴史の流れがわからず、国民の動向を受け止めていない議員が多いことも驚きだった。

小泉政権以降、国民の自民党離れには拍車がかかった。歴代内閣の打った手は、その狙いとは裏腹に、逆手、逆手に働いた。というよりも国民の望む政策とはかけ離れたものだった。年金、医療、教育、農政、福祉政策など、いたるところで国民の不平不満は膨れ上がっていった。国民の望むものが把握されていなかったといってもいいだろう。それに米国発世界同時不況が追い打ちをかけることとなった。見せかけの景気回復策は打ち出されたものの、どれだけ有効だったのか。

今回の総選挙で問われたのは、自民党政治だけではない。官僚政治、官僚のあり方も批判の標的だった。「国益」といいながら、官僚たちの言動をみると、いかに「省益」「局益」と受け取られることが多かったか。後を絶たない天下り利権擁護も目に余った。これに自民党政治は歯止めをかけることができなかった。それどころか族議員たちは擁護し、介入することも拒んだ。国民の目には、自民党と官僚は一体のものと映ったのだ。

それにしてもこれだけの大差がつくとは。事前の予想では、さらに差が開くとの見方もあったが、揺り戻しを考慮すると、民主党が過半数すれすれかとも思われた。やはり小選挙区制は怖い。 一選挙区で得票が50%を超えれば、間違いなく議席を得られる。全体の得票率が51%と49%であっても、小選挙区の議席数はその得票率とは関係なく、極 端なことを言えば一方は全議席を得て、一方は議席ゼロとなるのだ。投票率は前回より増えたとはいえ、1.6ポイント増でしかなかった。ある意味、この 1.6ポイントの投票増が、この結果をもたらしたともいえる。

さて、問題はこれからだ。民主党マニフェスト実現に向けて、どう動くのか。その前に、組閣、役員人事などが控えている。ここでゴタゴタしたり、派閥的な動きが出てくると、国民の民主党を見る目も覚めてくる。官僚をどう使っていくかも、重要な課題だ。暫定予算の扱いや、来年度の予算編成も間近に控えている。ひとつ間違うと、国民の期待を裏切ることになる。来年は参院選も控えているだけに、本当の正念場だ。

以上の話は、決してわが社の社長交代劇にかこつけて書いたものではない。決して誤解ないように。なお、今回は社長失脚後2か月の報告を予定していたが、元政治部記者としては、総選挙結果を無視することもできず、急きょ、変更した。ごめんなさい。

コケボウのひとこと

今回の歴史的な民主党の大勝は、国民のどんな期待によるものでしょうか。
この結果、個人的な感想ではありますが、民主党にものすごーーーく期待しているというより、自民党に嫌気がさしただけのような気がしてなりません。
もうダメだと判断した自民党から一度どこかに政権を移して、やらせてみよっかな、みたいな。
民主党のマニフェストも、いざ実現、って話になるとホントに財源は大丈夫かいな?と若干心配になってしまいます。
政権交代を実現させたはいいものの、「勝っちまったよぉ」とこの結果に慌てふためいているのが、当の民主党のセンセイ方でないことを信じてはいるけど。
わが社の社長の交代劇なんて「劇」というほど面白くはないので、本人の弁の通りそれにかこつけての原稿ではないと思いますが、民主党の政に対する手腕に期待するのと同様、ウチの植田社長も何か面白いことやってくれないかなーとの期待は大。
こんな事いうと「面白いことばかりじゃ経営はやってけないんだよ」と叱られてしまいそうですけどね。
しかし自ら掲げた就任時の「カドガキ路線を踏襲する」という公約(?)こそ三枚目路線踏襲のことか??と思わせる社長のダジャレ(カンペキな親父ギャグ)はなかなか。
KABトップのマニフェストは、いまのところどうやら守られている模様です。