わがKABの政権交代から、早くも2か月半近くが過ぎた。中央政界では国会議事堂の控室の争奪戦が繰り広げられているようだが、KABでも全くなかったわけではない。本来であれば、ボクは社長室を植田社長に明け渡さなくてはならない。しかし、この部屋は喫煙できる特別仕様になっている。会長室に移ると、室内でタバコが吸えなくなる。これはボクにとっては死活問題だ。

実は、この社屋を建設する際、喫煙室以外はすべて禁煙になっていた。愛煙家というか猛煙家のボクには耐えられないことだ。そこでボクは「室内でタバコが吸えないなら、会社をやめる」と抗議した。内心では「どうぞ退社してください」と言われたらどうしようとドキドキしていた。幸いにして社屋建設の担当者はボクより小心者だった。泣き泣き、社長室に特別のダクトをつけて、タバコを吸えるようにしてくれた。

そういうわけで、ボクは社長に「権力は渡すが、部屋は明け渡さない」と宣告した。本当は「お願いですから、部屋を追い出さないでください」と懇願したのだが。ともあれ、社長は居座りを許してくれた。会長派と社長派の抗争で、ボクが勝利(?)したのはこの一件だけで、あとは圧倒殲滅されている。「部屋出れば 敵の巣窟 居場所なし」というのが現状だ。

いまやボク色男の心境だ。社内外を問わず、年齢も問わず、ほとんどの女性が、ボクと付き合いたいと、追いかけ回している。ボクには女性と付き合う気はサラサラないので、気も心も休まる暇もない。というのはウソだ。何しろ「生活はコラムの原稿料とCMの出演料で稼げ」と言われ、人事権とか決裁権とか、全ての権力(ちから)は奪われた。昔から「色男、カネと力は なかりけり」と言われている。ボクに「カネと力」がなければ色男と同じではないか。ひょっとしたら「会長は 色男より 下の位置」なのかもしれない。

しかし、いいところもある。心理的にも時間的にも、自由になる時間が増えたことだ。経営の重圧からもほぼ、解放された。ボクは前の会社のときから役職に就いて以来、よほどの事情がない限り長期休暇をとったことがない。それがこの夏休みは土日も含めて5日間の休暇が取れた。それだけではない。平日に休むこともできるようになった。社長からは「会長が休んでいると、社内が活気づく」とまで言われている。暗に「あまり出社するな」と言わんばかりだ。こうなればもっと休んでやる。でも「小人、閑居して、不善をなす」という。ボクだって暇を持て余すと、善くないことをしでかすかもしれない。「小人が ヒマ会長を あざ笑い」なんてならないようにしないと。

社内のボクを見る目は冷たい。それに比べて社外の人たちは、実に温かく接してくれる。「御昇格、おめでとう」とお祝いを持ってきてくれた人もいる。いや、別にお祝いを欲しがっているわけではないし、催促しているわけでもない。中には「最近、CMで見ないけど、何か不祥事で、降ろされたのでは」という人もいて、返答に困ることもある。まあ、それでも語り草になるだけ、ましだろう。「あれこれと 言われるうちは まだ華よ」てなもんだ。

コケボウのひとこと

この原稿一番に目についたのは「ボクと付き合いたいと社内外の女性から追いかけまわされている」のくだり。
よく読んだら「というのはウソ」と書かれてあったので、口から飛び出すところだった抗議のコメントを寸でのところで飲み込みましたが、色男って言葉は最後まで訂正されず、抗議する気も失せこれにはちょっと呆れる感じ・・・
まぁ、心境が色男であって、見た目によるところをそう言っているわけではなさそうなのでこれもセーフか。
社長が先日、ワタシの席にやってみえて「どっか高く買ってくれないかなぁ」と唐突に言われました。
「は?何をでしょうかぁ?」だいたいの察しはついたものの、一応聞いてみましたらやっぱり。
「会長だよ、会長」。
どうやら社長は本気で会長をどこかに売り飛ばす気らしい。
出演料で稼げ!と言っているのもまんざら冗談ではないらしい・・・どころかバリバリ本気のようです。
どこかのタレントのように不祥事を起こしたわけではないので、どこか買ってくださる企業がありましたら、いかがですか?
現場のスタッフには受けもいいし、何より現場をこなしていますので、NGも少なく撮影も短時間でOK。
ギャラも今なら破格の安値です。
さぁみなさん今が買い!会長をお買いになったら社長もついてくる!(かも?)
本人も少々暇になったらしく退屈そうにしておりますので、このチャンスをお見逃しなく。
KAB色が強すぎるのが難点ですがね。
だとしたらうちで使うしかない??
でもノーギャラだから、会長の思惑も社長の思惑も全く外れてしまうなぁ。
きょうは随分話が脱線しちゃった。
色男なんて会長が書くからだ。
そうだ、そのせいだ。