最近、久しぶりに感動する話を聞いた。肥後銀行の佐藤あき子さん。なぎなたの名手で、全日本なぎなた選手権で優勝、世界大会でも準優勝。最近ではテレビCMにも出られているので、ご存じの人も多いはずだ。彼女が熊本ロータリークラブで卓話をされ、その内容に驚き、目を覚まされる思いがした。

なぎなた5段の「武人」とはいえ、無骨な感じは全くない。むしろ清楚で、可憐な感じすらする。なかなかの美人だ。ところが卓話の前に演武をされたが、裂帛(れっぱく)の気合で、なぎなたを振るう姿は一変した。力強く、静と動の動きが見事な美の世界を描き出している。なぎなたを全くしらないボクだが、日本一になられたのも当然と思われた。

彼女がなぎなたを始めたのは、小学4年生の時。小中高さらに短大でもなぎなた一筋。学生時代、学生選手権を取ってから、なぎなたの魅力にとりつかれた。もちろん肥後銀行に入行したあとも続けた。言葉で「なぎなた一筋」というのは簡単だが、その内容に仰天した。まず、毎朝5時に起床、ジョギングで足腰を鍛え、自宅の道場で、一時間程度、練習する。仕事が終わると水前寺の道場へ。そこで6時から10時ごろまで、練習。満足しないと、さらに自宅でも練習というのが日課だ。計算してみると、寝る時間は6時間前後しかない。よく体力がもつものだ。

毎日、自宅、銀行、道場の3か所だけをグルグル回る生活だ。友達と食事を楽しむとか、ショッピングするとかもない。平日の夕食も駐車場で弁当をかきこむ。自宅で食事するのは朝食だけとか。ある日、デパートに用事があり、出かけようとしたが、道筋が分からない。同僚に聞いたところ、「若い女性が信じられない」と言われた。直接、彼女に聞いたら「自宅からだと、分かるけど、銀行からだと、どう行ったらいいのか、本当に知らなかった」そうだ。

なるほど、それだけの練習の積み重ねがあったからこそ、日本一になれたわけだ。「日本一、練習をしたという自覚が自信につながる」という。彼女にとって、なぎなたは人間形成の場でもあるそうだ。やはり、ひとつの道を極めるということは、生半可なことではないのだ。世界大会は四年に一度で、来年は日本で開かれる。彼女の活躍が大いに期待される。ただし、日本代表に選ばれるには予選で勝ち続けなければならず、これも大変だそうだ。しかし、彼女のことだから、やり遂げ、世界一になるかもしれない。いや、ぜひ、そうなってほしい。

翻って、ボクの生活はなんだろう。たしかに、毎日、ボクは三か所をグルグル回っている。ただし自宅と会社と飲み屋街だから、自慢にもならない。たかだか道場と飲み屋街の違いだけだが、天地ほどの違いがある。せいぜい極められるのは徘徊と飲兵衛の道ぐらいか。彼女の話を聞いて、目を覚ましても、もう手遅れだろう。仕事の方もチャランポランだし、救い難い人生だなあ。

ボクのことはさておき、KABの社員にも彼女の爪の垢でも飲まして、仕事の道を極めてほしい。まあ、ヤッちゃんの働く姿をみれば、とても無理だろうが・・・。

ヤッちゃんのタメ口

いろいろと言いたいことはあるが、ともあれ会長の“ボケ防止”と“暇つぶし”のために前任者のコケボウが始めたコラムが、今月をもって6年目に突入した。まあ仕事の大部分を占めるのがこのコラムだそうだが、しっかり続けていることには敬意を表そう。ご苦労!これからも頑張れよ!!
で、本題に入るが“ヤッちゃんの働く姿をみれば・・・”だと(怒)オレ様がいかに“スマート”に仕事をしているか知らないにもほどがある。まあ、コラム上でしかオレ様と戦えないから(オレ様のバックには最大・最高権力者の社長様がついている!!)負け惜しみを言ってるんだろうが。それはともかく、佐藤さんの話にはさすがのオレ様も驚いた。
報道部に所属していた時にはいろいろなスポーツ選手を取材したが、これほど一競技にかける想いの強い選手はなかなかいないだろう。うん、オレ様ももっともっと頑張って、早く権力の頂点の座に辿り着こう!そして、佐藤さんには飲ませていただけるなら爪の垢を飲ませていただきたい。もちろん“会長”にだが・・・