我ながら、自らの「花狂い」に呆れ果てている。念のためだが、夜の繁華街の「華」に狂っているのではない。なにしろ各地のさまざまな花便りを聞くと、矢も盾もたまらず、出かけたくなる。今年は寒さが厳しかったせいか、サクラをはじめ開花時期が例年より2、3週間ほど遅れた。それだけ待たされたためか、花の開き具合はよく、見ごたえがある。

まず、土曜日は南阿蘇村の一心行の大桜を訪ねた。まだ5分咲きとのことだったが、南向きの枝は満開に近かかった。遠くから眺めると、薄桃色だが、近づいて見ると、花弁は純白に近い。ヤマザクラだからソメイヨシノほどの艶やかさはないが、幽玄といっていいほど奥ゆかしい。手前の満開の菜の花とよく合っている。7年前の台風で、2番目に大きい枝が折れたので心配していたが、樹勢に衰えは見られなかった。さすが樹齢400年といわれる大桜の生命力だ。そのうち樹形も落ち着いてくるだろう。

この日は、さらに足を延ばして、高森峠を訪れた。言わずと知れた千本サクラを見るためだ。ボクは名前だけは知っていたが、これまで訪れる機会がなかった。峠からちょっと上ると駐車場があり、周囲のサクラは満開に近い。でもせいぜい見ても二、三十本しかない。千本はインチキだと思った。念のため係員に聞いてみると、見どころはずっと上だという。九十九曲りのカーブ道を上がると、なるほど眼下に見事なサクラの森が展開している。なんでも六千本もの桜があるそうだ。上に登るにつれて蕾が増える。この調子ではあと一、二週間ぐらい花見が楽しめるのではないか。

カタクリ、フクジュソウ翌日、今度はカタクリの花を見たくなった。実は三年前に大分県・九重高原の鳴子大吊橋の近くにある「くじゅう野の花の郷」にあると知った。その時は、すでに季節外れだった。昨年も出かけたが、ほとんど散っていた。だから今度は3度目の正直というわけだ。花期が例年より半月ほど遅れたのも幸いした。濃い紫のカタクリの絨毯が満開だった。

同じ園内では、フクジュソウ(福寿草)も花盛り。普段、写真で見る花は地面にへばりつくように咲いているが、ここのは2、30センチの茎の上に咲き誇っている。花弁は輝くような黄色。この花は、花弁で日光を花の中心に集め、その熱で昆虫をおびき寄せるというが、なるほどと頷けた。

そういえば絶滅危惧種のオキナグサ(翁草)も阿蘇の山中に花盛りだと聞いた。場所は分からない。こうなればダメ元。ありそうな場所に電話を掛けてみた。ところがこれが大当たり。一本目で「うちの駐車場の近くにある」とのこと。早速、出かけた。周囲をさがしたが、どこにもない。半分、諦めかけたころ、南向きの斜面に白っぽい草があった。なんとオキナグサだった。しかも8株もだ。

全体が絹糸のような毛に覆われている。花のところだけ、やや紫がかっている。地味な花だ。ところが花の中を覗いて驚いた。花弁は赤みがかった濃紫。おしべは真っ黄色でリング状になっている。真ん中は黒っぽい紫。豪華絢爛ではないか。

オキナグサ

それにしても「花狂い」には、「人の和」は必要ないが、「天の時」「地の利」が必要ということをしみじみ知らされた。

ヤッちゃんのタメ口

またまた“花見”の話題(飲み会)か?と思っていたら、きちんとした花の話題でくるとは、なかなかいいぞ会長。こういう“文化的な内容”こそオレ様にふさわしいじゃないか!!何を隠そう(別に隠さなくてもいいって?)オレ様は花や草木が大好きだ。オートバイで旅する楽しさの1つが、木々や緑の中を走って自然を満喫することなんだ。さすがに会長のようにいろいろな花の種類は知らないが、旅先でいろいろな花や自然と出会うと心が和む。ちょっと出かけただけで、素晴らしい風景があるのは熊本の魅力の1つだな!!
日ごろ職場で会長から受けているパワハラなどで傷ついているオレ様の心を癒してくれるのが自然なんだ。ちょっと癪だが、今回のコラムはオレ様にとってほんの少しだが勉強になった。(ほんの少しだからな。会長あまりいい気になるなよ!)今回のような話題は歓迎だから、どんどん書いていいぞ、うん。