またもや早朝に起こされてしまった。今月は2回目だ。最初は藤崎宮の秋季例大祭の随兵行列だ。これはボクも希望し、楽しみにしていたのだから別に苦にはならなかった。しかし、今回は広報担当のヤッコダコの業務命令による仕事だから、ひたすら苦のみという感じだ。どんな仕事かというと、KABの朝の番組のCMだ。そんなのは昼間やればいい。ところがヤッコダコは「早朝番組だから、それに合わせてもらう」と譲らない。気の小さいボクは泣き泣き従わざるをえなかった。

場所は熊本市内の江津湖のほとり。集合時間は午前5時15分。もちろん日の出前だ。4時半に目覚まし電話で叩き起こされた。外は薄明かりどころか、まだ完全に夜のとばりが下りている。現場に着くなり「これに着替えて」と出されたのはピンクのトレーナー上下。さらに蛍光色の赤みがかったピンクの運動靴。これではまるでチンドン屋だ。「こんなの着られるか」と言ったのに、「他にはない。我慢、我慢」と取り付くシマもない。おまけにドーランまで塗りたくられた。

茫然と立ち尽くすボクを見て、ヤッコダコは至極、ご満悦だ。どうも日頃の仕事の鬱憤をボクにぶつけて、晴らしているように思える。抵抗しようにも相手は女性2人を含んで総勢8人。逆らえる雰囲気は微塵もない。CMの詳しい内容は省略するが、やれ「ラジオ体操の真似をしろ」だの、「散歩しろ」だの、やたらと注文が多い。散歩といっても、腰に縄をくくりつけられ、マスコットのケービィーに引きずりまわされるという役だ。

おまけに「はい、もっと元気を出して」とか「明るく笑って」とか「動きがぎこちない」とか、言いたい放題に怒声が飛ぶ。これは老人虐待ではないか。抗議したら「首に縄を巻かれないだけ、まだましだろう」と無視された。散歩途中の人達は憐れみと同情の入り混じった目付で眺めていく。やれやれ終わったと思ったら「はい、次は寝起きの場面」ときた。ヤッコダコの親戚の家に連れ込まれ、出されたパジャマが、これまたピンク。こんなにピンクづくめではエロジジイと間違えられるのではないか。

ともあれ9時過ぎには、無事、解放された。と思ったら「はい、次は2本目のCM撮りを午後からやります」ときた。それでは昼寝の時間がない。「いやいや、今度は社内での撮影で、簡単だから」と、他人事と思ってか屈託がない。単純なボクはすぐ信じてしまった。ところがどっこい。撮影場所はトイレの中。むくつけき男性5人がひしめき合う。おまけに音が邪魔になると空調も止められた。ライトはギラギラ輝き、灼熱地獄に一変。このどこが「簡単」というのか。悪知恵の働くヤッコダコは、気配を察してトイレを覗こうともしない。文字通りの「雪隠詰め」状態は、ほぼ1時間、続いた。

さて2本のCMはいつ放映されるのか。なんでも10月かららしいが、ボクには興味も関心もない。ボクのCM復活宣言のCMを見て、次のCMも面白いかもしれないと期待している人もいるようだ。それは残念ながら期待外れに終わるだろう。出演したボクがいうのだから間違いない。ボクのCMを見るくらいなら、KABの朝番組をぜひ見て欲しい。ボクが頼むのは、そのことだけだ。

ヤッちゃんのタメ口

まったく「CMに出たい!」などと言うからわざわざ出してやったのに、「朝が早い」だの「2本も撮影する」だの「ピンクの服を着せられた」など、文句ばかり言うとは…(汗)

どうも暇になると体力を持て余すようでいかん!ケービィーとの散歩の場面では「ケービィーをボクに引っ張らせろ!」などと乱暴な事を言うし、寝起きの場面では「ふかふかの布団でなければボクは寝ない!」などとわがままを言うし、挙句の果てに「ボクはもとがいいからわざわざメイクをする必要なんかない!」と言ってメイクさんを困らせるし、どうもオレ様がちょっと甘やかしたのがいけなかったようだ。ちょっと反省したぜ。とは言え、結局はオレ様の思い通りに全部撮影を進めたからいいけどな!

ちなみに、今回撮影したのがどんなCMかと言うと…詳しくは金曜日の細谷のコラムの中で紹介するからそれを読んでくれ!

ご満悦

※女性スタッフに囲まれご満悦な門垣相談役!