このところ、日頃食べ慣れない食材を使ったパーティーや会合が二つ続いた。ひとつは熊本市内のホテルでの「クジラパーティー」、もうひとつはイタリア料理店での「イノシシを食べる会」。どちらも一流の料理人が腕を振るって、食材のうま味を引き出していた。こんな会合なら大歓迎だ

子供の頃、肉といえばクジラだった。牛肉はおろか豚肉も高くて、貧乏家庭では手が届かなかったのだろう。せいぜい贅沢しても馬肉だった。家庭ではもちろんだが、学校給食もクジラ。ボクは刺身もゲイカツも大好きだった。何と言っても肉は肉だ。東京にいたころは六本木にあったクジラ料理の専門店によく通ったものだ。しかし捕鯨が制限され、調査捕鯨に切り替わったころから、クジラも値上がりし、尾の身の刺身も高級化した。売っている店もよほど探さないと見つからない

パーティーでは赤身と尾の身の刺身から始まって皮、心臓などいろいろな部位の料理が出た。初めて食べたのがなんと歯茎の部分。こりこりとした歯ごたえで、それなりに美味しかった。それにしても通常、手に入りにくい食材だけに、料理人もたいへんだったろう。その苦労もしのばれる料理だった。

一方のイノシシ。妻の実家が佐賀の田舎だったこともあり、時々は食べていた。大体がシシ鍋だった。美味しいのには違いないが、独特の臭みがあり、なかなか慣れる味ではない。今回のイノシシは教師から「猟師」に転職したと言う人が仕留めた獲物。その人の話だと、イノシシが臭いのは解体する時に内臓を傷付けたからだそうだ。手慣れた人が解体すると、臭いは全くないそうだ。確かに今回は全く無臭だった。

猟期は11月から3月にかけてで、その期間外は冷凍した肉を使う。ちなみに美味しいイノシシはドングリクリを食べているそうだ。このため美味しいイノシシはドングリなどが多い人吉地方に多いとか。やはり贅沢なエサを食べているものほど味もいいのだ。調理したイタリア料理店のご主人は、こんな立派な肉は初めて見たと感心していた。もちろんシシ鍋はなし。イタリア料理風の味付けで、焼いたり、煮たりいろんな工夫が凝らされ、舌づつみを打った。ワインがひとしお美味しかったのは言うまでもない。

イノシシ狩りには当然、猟犬を使う。この猟犬がいい犬ほど成果も上がる。猟師は猟犬の鳴き声を聞き分けて、いまイノシシがどういう状態でいるかを知る。山の中だから毒蛇のマムシは怖くないかと愚問した。答えはノー。イノシシの出没する山にマムシはいない。何故かと言うと、マムシはイノシシの大好物で、食べ尽くしてしまうからだそうだ。やはりその道の達人の話は面白い

一生懸命、イノシシを誉めたら、今度の猟期に獲れた獲物もご馳走してくれることになった。はやく、その日が来ないか。今から待ち遠しい。それにしても社員から「食い物」にされているボクの味はどんなものだろう。ボクは甘い考えしかしないので、甘い味なのだろうか。まあ煮ても焼いても食えない、どこかの誰かさん(名前は教えられない)よりは、まだボクの方がマシかなあ。

ヤッちゃんのタメ口

“ゲイカツ”とは懐かしいなあ。小学生の時の給食で食べたが、歯ごたえがありすぎてなかなか噛み切れなかった事を覚えている。女の子が食べられなくて、たくさんもらったなあ~。いい時代だった。イノシシは熊本に来て初めて食べた。旧・蘇陽町に泊まった時だったが食べたのはシシ鍋だった。話で聞いてはいたが、本当に体が温まるのでびっくりしたのを覚えている。

今ではどちらもなかなか食べることのない食材だが、その食材を食べる会に参加するとは「海原雄山か!」と、突っ込みを入れたくなる所だ。ただ、会社では冷や飯を食わされているから(権力の座から追われ、派閥に属するのがコケボウただ一人という状況)まあ、プライベートぐらいは満喫してもバチは当たらないだろう。ちなみに、オレ様は相談役に対してとても温かく接していて、冷遇している訳ではないぞ。わざわざCMに出演させてやって脚光を当ててやっているくらい“相談役思い”の人間だからな。

それにしても、煮ても焼いても食えないとは誰のことだろう?オレ様にはコケ…おっと、思わず名前を言ってしまいそうだったぜ…おっ、気が付いたらコケボウが後ろにいるぞ。何と勘の鋭い奴なんだ(汗)