「虚仮(こけ=バカ)の一念」という。このコラムも始めてから8年間400回を迎えた。通常の感性、精神、感覚の持ち主であれば、こんなに長く続くはずもない。やはりボクは噂通りの「虚仮」なのか。コラムの題も「ひとこと」「ボケごと」「うわごと」など変えてきた。「相談役のうわごと」も今回限り。もはや続ける気力もなくなり、あとは自然死を待つばかりだ。長い間、読んでいただき有難うございました、

このコラムの始まりは、ボクの前の山本博昭社長が、KABのホームページ発足に当たって、「ボクもコラムを書くから、君も書け」と業務命令が出たことから。まあ、2,3回も書けばいいだろうと、タカをくくって引き受けた。ところがどっこい。担当したのが前の広報担当、コケボウ(コケの生えた暴力派社員)だったのが、悲劇の始まりだった。「もうそろそろ止めようか」と言ったとたん、「何を寝ぼけているの。人気のコラムだから止められません」と、若干、お世辞を交えて脅しあげられた。気配を察した山本元社長は、独断で筆を折ってしまい、ボクだけが取り残されてしまった。

ボクはこの8年の間、2回、入院した。コケボウは入院先まで押し掛け、ベッドの横に立って、激痛に呻いているボクに原稿を書かせた。締切日が出張中だったこともあったが、「前もって原稿を出せ」とか、「ファックスで送れ」とか、容赦しなかった。後任のヤッコダコもコケボウの薫陶を受けて、苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)の手を緩めなかった。コケボウより悪いのは、アナゴ社長の威を借りて、ボクを脅すからだ。ボクの弱点は脅しに弱いことだ。

ボクはアナゴ社長との権力争いに負け、この夏に会長からヒラの相談役に降格させられた。もちろん減給になった。というわけでボクはコラムを止めることにした。ところが、それで引き下がるようなヤッコダコではない。「給料を貰っている以上、働いてもらう。どうせコラムを書く以外の仕事はないのだから」とヒラ社員並みの扱いだ。

ちょっと真面目な話をすると、書くこと自体はなんでもないが、問題は何を書くかだ。物書きとしては、内容がダブる事は避けないといけない。KABの人事や社員のこきおろしのネタも尽きた。花鳥風月といっても、現場を見て、感じて、いかにも蘊蓄(うんちく)があるように誤魔化さないといけない。ボクはかって政治記者だったので、政治、経済、社会現象の話題をもっと書きたかったのだが、それでは内容が固すぎる。さらに今年6月までの一年間は某クラブの会長も押し付けられ、毎週一回、例会で「会長の時間」として卓話をしないといけなかった。週に2回のネタ探しはしんどかった。で、ついコラムのネタを2回ほど流用したが、会員から「コラムネタとダブっていますね」と指摘され、それもできなくなった。

というわけで、このコラムも今回が最後。前回、そう書いたのだが、ヤッコダコ一派が納得するわけもない。それどころか「さあ、次の500回目指して、頑張ろう」と発破をかけられる始末。仕方がないので、次回からは「相談役のコケごと」と改名して続けざるをえないか。それにしても読む人がいるかどうか。

ヤッちゃんのタメ口

コケボウやオレ様に、時には尻を叩かれ時には持ち上げられながら続けたコラムがついに400回か…暇つぶしのために始めてやったコラムだが、よく頑張ったと思うぞ。コケボウなんか募る思いがあったようで涙ぐんでいたぞ!(どんな思いかは全然興味ないがな!)ただ、オレ様にすれば400回なんて単なる通過点だ。この先500回、600回とまだまだ社員の上納金の分は頑張ってもらわないといけないからな。