さっぱり訳のわからない総選挙が終わった。結果は皆さんご存じの通り、自民党が単独過半数を大幅に上回って大勝利、民主党は壊滅的敗北となった。だが本当に自民党は手放しで喜べるような勝利だったのだろうか。ボクには民主党が自滅的行為に走り、国民の信頼を失ったことの裏返しとしての勝利のように見える。いわば敵失による大量得点というところだろう。自民党が無条件で国民の支持を得たということではあるまい。

そのことは得票数に比例して当選者が決まる比例区に現れている。もちろん自民党の比例区の当選者数は57人で、前回より2人増えてはいる。だが小選挙区の当選者の急増ぶりと比較すると、微々たる増加にしか過ぎない。裏側から見れば、自民党の得票数は、前回よりわずかしか増えていないということだ。国民の信頼が回復したというには程遠いと言う感じもする。もうひとつ。これは数字には表れていないが、自民党の得票は積極的に投ぜられたものもあろうが、支持する政党のない有権者が消去法で自民党を選んだということもあるのではないか。

注目されるのが投票率の低さだ。前回より10ポイント近くも減少し、59.32%戦後最低を記録した。東日本大震災の復旧、行方の見えない景気浮揚、進まない財政再建、竹島・尖閣列島を巡る外交、脱却できないインフレなど問題は山積している。それなのに、与野党とも政局紛争に現(うつつ)を抜かしているように見える。国民の政治に対する不信感、挫折感、失望感…。それらがないまぜになって棄権した有権者が急増したのは間違いない。言い方を変えると政治を見捨てた国民が増えてきたのだ。

ボクは投開票日の夜、KABに詰めた。特に仕事がある訳でもなかったが、言ってみれば陣中見舞いだ。そこでびっくりしたのが当打ちの速さだ。なにしろ投票が締め切られた午後8時を待ちかねたように当選者の名前が画面に出てきた。もちろんKABだけではなく民放各社も同じだ。いくら視聴者へのサービス、速報競争があるとはいえ、ちょっとやりすぎではないか。

実はボクは当打ちで酷い目に遭ったことがある。どう言う訳か、ボクは若いころから選挙関係の仕事を担当していた。ある時、参院選を担当した。当時は郡部が即日開票、都市部は翌日だった。当打ちは翌日分が進んだ段階で行うのが普通だった。それをボクは即日分だけで当打ちした。社内は「よくやった」と評価してくれた。ところが翌日になって落選候補者の票が急激に伸び、このままでは逆転かという情勢に。社内からは「どう責任をとるのか」と批判の声が上がった。正直言うとボクも肝を冷やした

当日、当打ちしたため翌日の開票所の貼り付け取材を省略していた。ということで落選者の票がなぜ急速に伸びたのか、しばらくは分からなかった。急遽、開票所に記者を派遣したところ、落選者の開票立会人が、嫌がらせのためか、数か所の開票所で当選人の票を手元に置き、落選者の票だけを発表の場に出していたのだ。理由が分かってホッとした。それにしても社内の空気の激変ぶりにはびっくり。かなり昔の思い出だが、やはり当打ちとなると、いまだに緊張させられる。

ヤッちゃんのタメ口

「予想通り」と思ったのか「予想以上」と思ったのかは人それぞれだと思うが、オレ様には「予想以上」だった。当選の“早打ち”については、オレ様もテレビ局の一員として相談役同様に感じる所がある。選挙の日のオレ様は“マスター”と“サブ”と言う場所の間を伝書鳩のように動き回る任務だったが(まあ、ダイエットのためにちょうどいい動きだったがな!)あまりにも早く当選が決まってしまったため、いろんな意味で大変だった(汗)それにしても、オレ様はとても忙しく走り回っていたのにオレ様への陣中見舞いはなかったぞ。なぜだ?オレ様の労をねぎらってこそ陣中見舞いの意味があるんじゃないか!今からでも間に合うから、オレ様の労をねぎらってくれ!!