ボクは特に信心深い方ではない。それどころか不信心と言われることもしばしばある。一般的には年齢が高くなるほどに信心深くなると言われるから、ひょっとしたら人格的に問題があるのかもしれない。それはそれとして、先週、春もどきの陽気に誘われて、南小国の高原にあるパワースポット、押戸石の丘を訪れた。なんでも巨石が散在し、地元では霊験あらたかな場所として知られているらしい。

大観望の横を通り、小国に通じる道路を約6km北上。そこから左折して農免道路に入る。別名マゼノミステリーロードという。西へ約2km進んだところで左折して山道へ。車1台がやっと入れるような道だ。しばらく進むと駐車場に着く。ここから徒歩でなだらかな登山道へ。足元には木材の砕片が敷かれ、歩きやすいように手入れされている。約5分ほどで丘の上へ。そこには異次元の世界が広がっていた。

眺望は360度広がっている。うねうねとなだらかな丘陵が見渡す限り続く。その先に九重連山、反対側には阿蘇五岳が聳えている。阿蘇地方はあちこち回っているが、この場所がもっとも眺めがいいのではないか。それだけではない。丘上には大小、さまざまな形をした岩石が50前後も散在している。

はさみ石まず目に着いたのは巨岩二つが向かい合わせに並んでいる「はさみ石」。夏至にはこの岩の間から太陽が昇り、冬至には太陽が沈むとか。嘘つきが間を通ろうとすると挟まれるという言い伝えもある。ボクも通ろうとしたが、何となく挟まれたような気がした。ということはボクは嘘つきなのか。ちょっと離れたところには「鏡石」。表にオス牛と蛇神を表すシュメール文字が刻まれている。よく見ると、それらしき形が見える。

一番大きいのが「太陽石」だ。高さ5.5m、周囲15.3m。頂点の真北に北極星が輝くらしい。持って行った磁石を岩に近づけると、磁針がグルグル回り出した。これは事実だ。この岩の南西方向には5m感覚で岩石が直線上に並んでいる。人工的な環状列柱とも言われる。岩石群は伝説では鬼たちがお手玉して遊んだものという。これだけの岩石群が自然にできたとは到底、思えない。
太陽石それだけに太古の人間が作り上げたという伝説にはつい頷きたくなる。

果たしてそうだろうか。この際、いろいろ調べて見た。岩石群は高温のマグマが地表でゆっくり固まってできた安山岩といわれる。太古はこのあたりは岩石に覆われていた。風化浸食が進み、細かく砕けていったが、比較的固い安山岩だけが取り残されたのではないか。シュメール文字も風化のいたずらか。太陽の昇降や北極星の方向は、たまたま一致しただけのこと。磁石の話は「太陽石」が何度となく落雷を受け、岩中の酸化鉄が磁気を帯びているためだろう。

科学的に説明されると「なんだそういうことか」となりがちだ。しかしここに至った自然の冥利というか、配置の偶然というか、まさに自然の所作の偉大さには驚かざるを得ない。夢とロマンの対象として十分だし、地元の人達が信仰の対象にするのもよく分かる。ボクもついつい巨石に手を合わせて拝んでしまった。信仰心は少しは残っているようだ。

ヤッちゃんのタメ口

パワースポットの話題か!子供のころから“ムー”を愛読してこの手の話題が好きなオレ様としてはウエルカムだぜ!!熊本には神話や伝説を色濃く残すパワースポットが数々あるが、オレ様はこの場所にはまだ行ったことがないなあ~。ちょっと癪だが、コラムを読んでいるうちに行きたくなったぜ。まあ、相談役は何の目的があって行ったのかは知らんが、最近の社内での扱いに対していろいろと思う所があったのだろう。大自然のパワーをもらって(日頃は飲み会でしかパワーをもらっていないはずだから)自分を奮い立たせたかったのだろう。あの巨石群の中、見えない何かを求めて彷徨い歩く相談役の姿…想像するだけで物悲しくなるなあ~。土曜ワイド劇場のワンシーンみたいだぜ。ちょっとだけ同情してやろうかな?んっ、写真が送られてきているぞ。なんだ、本当に楽しそうじゃないか。ちょっとでも同情して損したぜ。とっとと仕事しよう…