初夏の花を求めて南阿蘇に出かけた。6月初めまでは花の種類も少ないが、6月下旬から7月にかけてはグンと増えるようだ。向かったのは高森町の阿蘇野草園。最近ではよくここに出かけるようになった。それも俵山トンネルを抜ける道でなく、阿蘇市から大分に抜ける国道57号を途中右折して根子岳の北側を迂回する道を選んでいる。かなり遠回りにはなるが、日頃見慣れた根子岳の違う側面を見ることができるからだ。

さて阿蘇野草園の入り口でまず目についたのがクマノミズキ(熊野水木)だ。高さ10メートルはある樹木全体が真っ白な花に覆われている。一つ一つの花は小さいので、離れた所から見ると、樹木の半分ぐらいが白いベールに包まれているようだ。別に珍しい花ではない。山のあちこちに咲いているから、少し気を付ければ気がつくはずだ。ミズキと言う樹木は水分が多く、なかなか燃えないところから名付けられたそうだが、その頭になぜ「熊野」という名前がついたのかは知らない。

この樹木の下を見るとヤマホトトギスが満開で、しかも群生している。3,4年前、この花を産山村で見つけた時は感激したものだが、こんなに沢山、集まって咲いていると、貴重感も乏しくなってくる。ホトトギスの花は大きく、白地の花弁に鳥のホトトギスを思わせる紫色の斑点が付いている。これに比べるとヤマホトトギスの花は一回り小さい。しかも花弁の上に雄蕊が開いていて2段重ねの花のように見えるところが珍しい。

林の中に足を踏み入れると燃え立つような橙色の花が散在している。絶滅危惧種に指定されているマツモトセンノウ(松本仙翁)だ。花弁には深い切れ込みがあり、清楚な感じもするが、なにしろ色が強烈なので目立ってしまう。かっては阿蘇の山中のいたるところで見られたが、盗掘されて見付けることが難しくなったとか。最近では栽培されて、あちこちで売られているようだ。珍しい名前の由来は、花の形が歌舞伎の松本幸四郎の紋所に似ているからとか、信州・松本から広まったのが起源とか言われるが、ボクはどちらが正しいのか知らない。

同じく自生したものは絶滅が心配されているハナシノブも満開だった。葉っぱの付き方がシダの仲間のシノブに似ていることから名付けられた。3センチ前後の花は淡い青色か紫色で、可憐な花だ。ここで咲いているのは栽培でなく、みんな自生のものだそうだ。毎年6月下旬にはここでハナシノブコンサートが開かれるそうだが、今年は雨に見舞われ町の体育館に場所を移した。

これから満開を迎えるのはオカトラノオ(丘虎の尾)。50センチ前後に伸びた茎の先端に真っ白な小さな花が群生する。下の方から開花するので、先端にいくほど花筒は小さくなり、垂れ下がった状態虎の尾っぽに似ている。トラノオにはいろんな種類があるが、勇壮さを感じさせるオカトラノオが一番好きだ。

いろんな花をもっと紹介したいが、キリがない。それにしても山野草に触れるというのは自然に帰るということであり、魂も洗われる。会社の中での穢れ汚れもどこかに吹き飛んでしまう、と言う人もいる。いや、別にボクが汚れているとかいうつもりではない。

S姉さんのひとこと

むむ…。さっぱり、ワカラナイ…。
クマとかホトトギスとかトラとか…。動物じゃないんですか?
コケボウ姉さんよりは花の種類がわかるかと思っていたんですけど、同じでしたね^^;

ところで、「初夏の花」といえば、スタンドに咲く「花」はいかがですか?
3年ぶりに復活した高校野球のイメージガール、特別顧問の目には、どんな「花」に映るでしょうか。
今週末から始まる球児たちの熱い闘い筋書きのないドラマには、きっと、山野草以上に心が洗われると思いますよ^^