今回は堅い話を少々。なに、山野草に現を抜かし、軟弱極まりないジジイに堅い話なんぞムリだろうとおっしゃるか。とんでもない。若いころは東京で政治家や官僚を相手に奮闘した政治部記者だった。敏腕記者として名を馳せた(ことはない)だけに、つい昔を思い出し、腕を振るいたくなるのだ。といっても先日の参院選のことで、皆さんすでにご存じのことだ。

選挙結果は自民党が大勝し、衆参のねじれも解消して一強体制が確立した。かっての自民党長期安定政権の復活を思い出させる。今後3年間はよほどのことがなければ国政選挙はない見通しだから、恐らく安倍政権も長く続くに違いない。自民党内では経済政策だけにとどまらず、憲法改正原発再稼働集団的自衛権などこれまでの懸案事項を一挙に推し進めようという魂胆が見えている。しかし、果たしてそれでいいのだろうか。国民はそこまで自民党政権に委ねたのだろうか

まず、投票率の問題がある。今回の投票率は52.61%で、前回(2010年)より5.31ポイント下回り、戦後3番目の低投票率だった。分かり易く言えば有権者の半数近くがソッポを向いたということだ。投票率が低かった背景に政治に対する無関心不信感があったことは否定できない。半数以上が投票したのだから、それでいいのではないかという意見もあろう。しかし本当にそれでいいのだろうか

比例代表区における自民党の得票率は34.7%しかない。有権者総数からいうと、自民党の獲得した票数はわずかに15%強という計算になる。それでも選挙区、比例区双方合わせて65議席を獲得した。選挙の仕組み上、こういう結果になったわけで、そのこと自体がおかしいといえないのは当然だ。それにしても「大勝利」と手放しで喜ぶ状況でないのは事実だ。少なくとも勝利に隠された部分に、こうした事実があることは忘れてはなるまい。

さらに安倍総理はじめ自民党は選挙戦中、先述した懸案事項にほとんど触れることはなかった。もっぱら経済最優先の政策を訴え続けた。選挙が終わった途端に懸案事項が吹き出てきた感じすらする。選挙戦術からいえば当然のことだが、有権者からすれば選挙の争点として表に出ていなかったことが、にわかに噴出してきたという印象を持つことになった。もうひとつ、各種の世論調査を見ると、憲法改正、原発再稼働、集団的自衛権などの問題では、慎重論、反対論も多い。以上のことを踏まえて、自民党は今後の政策遂行に当たっては、単に数の力を背景に突っ走ることなく、より慎重に取り組んで欲しい。このことがないと国民の政治不信はさらに増えていくだろう。

さてさて柄にもなく堅い話になった。それはそれとして高校野球の県予選が終了し、熊本工業4年ぶり20回目甲子園球場行きを勝ち取った。決勝戦は迫力ある試合展開で、固唾を飲まされた。熊本工業の甲子園での活躍に期待しよう。政治の世界の勝ち負けには何となく胡散臭さ後ろ暗さを感じるが、そこにいくとスポーツの世界の勝ち負けには潔さ爽快感充実感が溢れている。高校野球はやはりいい

S姉さんのひとこと

そういえば、元々は、中央でも活躍された政治部記者だったのですよね。いや、最近の山野草スズメの話ですっかり忘れていました。失礼しました。「選挙」となれば、昔の血が騒ぐのでしょうか。確かに、今回の選挙は国民の関心も低かったようですが、今後は、自民党には、数に頼らず、より慎重に政策遂行にあたってほしいですね。

さて、1回戦から中継した高校野球の県予選も、無事、終了しました。優勝した熊本工業には甲子園での活躍楽しみにするとして、途中、コールド負けを喫した特別顧問の母校や、我が母校には、来年はもう少し勝ち進んでくれると期待します。そのときには、きっと、歪んだ愛校心を捨てて、爽やかに応援できることと思います(笑)