つい2,3週間前、日本禁煙学会という団体が、宮崎駿監督のアニメ映画「風立ちぬ」要望書を突き付け、話題になった。この映画は喫煙の場面が多く、あらゆるメディアによるタバコ広告・宣伝を禁止している「タバコ規制枠組み条約」に違反しているという内容だ。例えば学生が「タバコをくれ」と友人からタバコをもらう場面は「未成年者の喫煙助成になる」などと指摘している。

これに対してインターネットなどを通して反論が相次いだ。大半は「映画の世界とリアルを一緒にするな」とか「表現の自由を規制するのか」とか「思考停止した頭の悪い行動だ」など手厳しいものが多かった。同学会は医師の会員が多いそうだが、「学会」という名称もおかしい。「学会」といえば何やら正当性がありそうだが、「ガッカリ」と言う名前の方が似合いそうだ。愛煙家の集団(?)である喫煙文化研究会も「(映画の時代の)昭和10年代の喫煙率は、男性の84.5%。当時の状況を再現するに当たっては極めて一般的な描写」と反論している。もちろん同学会に同調する意見も散見されたが、インターネットで見た限りでは少数だった。

10数年前、仕事でフランスやイタリアをしばしば訪れたが、一般的に喫煙については寛容だった。それでも「今日はアメリカ人がいるので、喫煙はちょっと」というレストランもあり、びっくりしたものだ。その米国では禁煙運動が燃え上がり、ビルの中で吸えない人が通りに固まって吸っている光景が増え、異常な感覚を覚えた。このころ映画で喫煙の場面を映すなという運動もあり、「なんとヒステリックな国だろう」とあきれたものだ。それと同じことがいまや日本でも当たり前の世界になりつつあるのか。その根底には喫煙家の人権は完全に無視するという風潮があるのではないか。

たしかに喫煙場所は年々、減ってきている。喫煙場所の全くない駅舎も決して珍しくない。「敷地内全面禁煙」という公共の場所も増えて来ている。「喫煙は建物の外で」というホテルもある。愛煙家にとっては住みづらい国になってしまった。そういう中で新千歳空港に行った時、見晴らしのいい場所に喫煙所があり、クッションのきいたソファーが置いてあるのをみて感激したこともある。完全に分煙した上で愛煙家も尊重するという思想が伺えたからだ。

もうひとつ、タバコは国家も認めたものだ。喫煙家の納める税金もバカにならない。熊本市の場合、タバコ税の総額は50億円を上回ると聞いている。それなのに愛煙家を犯罪者並みの扱いをするとは何事か。せめて人通りの少ない街角や木陰に灰皿を置くぐらいの心配りをしてほしい。現状は「やらずぶったくり」ではないか。

さてKABの社員の中にも不当な弾圧に屈して禁煙する輩もいるが、まだまだ頑張っている同士も多い。若い社員が喫煙する姿を見ると、つい「頑張れよ」と励ましたくなる。意志堅固な社員の将来は楽しみだ。わがS姉さんは嫌煙家だろうか。気の小さいボクには聞く勇気はないが、タバコは吸わなくても嫌煙家にはなってほしくない。知性と教養にあふれたS姉さんだから嫌煙家にはならないと信じてはいるのだが…。

S姉さんのひとこと

私が入社した当時、まだ禁煙・分煙なんて風潮はなく、社内はタバコ吸いたい放題
ヘビースモーカーに囲まれた私は、3日で声が枯れました…

その後、社内は禁煙(顧問室を除く)、公共交通機関等も禁煙になり、快適、快適!
タバコを吸わない私には嬉しい限りですが、それでも、先日の「風立ちぬ」の喫煙シーンへの要望には驚きました。確かに、未成年者に良い影響は与えないかもしれませんが、そこまで規制するのもいかがなものか、と。この件に関しては、いろいろな立場いろいろな意見があるかもしれませんが、難しい世の中になったものですね。

もはや、好き勝手に吸える時代ではなくなった、ということで、顧問も、喫煙時にはぜひ、マナー周囲への配慮をよろしくお願いします。え?いわれなくっても、配慮してらっしゃる??それは失礼いたしました^^;