「ついに」というか、「やっと」というか、2020年東京オリンピック・パラリンピックが正式に決まった。新聞もテレビも祝賀一色で、盛り上がっている。関係者の事前の予測では、東京とマドリードが厳しく競り合い、予断を許さない状況と言っていた。それが蓋を開けて見るとマドリードは3位で、2位のイスタンブールと決選投票の結果、大差で東京が勝利した。株価は上がり、景気回復への期待も膨らんでいる。

オリンピックの経済効果は7年間で100兆円とも150兆円とも囁かれている。競技施設、選手の宿泊施設、交通網の整備など大型公共事業への投資は待ったなし。まさにオリンピック特需というような状況が訪れるのだろう。しかし、ちょっと待ってほしい。東日本大震災の復興事業は建設資材の高騰人手不足で大幅に立ち遅れている。そこにオリンピック関係が入り込んでくると、その余波で災害復旧はさらに遅れるのではないか。それだけではない。大量の投資資本の投下で、東京への人口流入に拍車が掛り、東京一極集中が加速するだろう。東京はいいが、地方の景気はオリンピックの余波も届かず過疎化はさらに進むだろう。

ボクは何もケチを付けるつもりはないが、決して浮かれてばかりいるわけにはいかないだろう。現状でさえ国は1,000兆円前後もの借金を抱えている。今後7年間で、その借金がさらに膨らんでくる恐れもある。夢を描き、期待が膨らむのは勝手だが、その裏側に潜む危険性にも目を向けるべきだろう。恐らく自民党の族議員たちは「好機至れり」ばら撒き政治に走りだすことも間違いあるまい。リニアモーターカーの前倒しや羽田と成田を結ぶ地下鉄道建設なども取りざたされている。

前回の東京オリンピックの時、ボクは大学生だった。オリンピック競技のことは全く記憶の底から抜け落ちている。だが東京の高速道路網の整備や東海道新幹線の開通など、日本中が湧きたっていたことは鮮明に覚えている。「日本はこれでいいのだろうか」と思ったものだ。これからの7年間、当時の状況がぶり返されるのだろうか。政治家も官僚も単に浮かれるだけでなく、100年の大計を踏まえ、より慎重に取り組むことが求められる。

なんて、またまたジジイの戯言(ざれごと)を繰り返してしまった。ひょっとしたら認知症の前触れか、単なるボケ老人のぼやきか。そんなことより、もっと心配なことがある。7年後といえばボクは後期高齢者末期高齢者か。それどころか、どうやって生き延びるかも心配になって来る。日本人の平均寿命まではまだ間があるが、「寝たっきり」状態になったのでは、元も子もない。

これからは健康にも気を配り、健全な老後を送れるように「老活」にも精を出そう。なんていうと「おい、おい、まだ世にはばかるつもりか」ともいわれかねない。後ろでS姉さんがウンザリした眼でボクを眺めているのにも気がついた。S姉さんだって7年後はどうなっているか、分かったものではない。なんて、嫌味をいうのも高齢者の証拠だろうか。違うよね、S姉さん。

S姉さんのひとこと

東京オリンピック・パラリンピック、決まりましたね。
正直、まさか東京に決まるとは思いませんでした。
まだまだ国内に問題山積みかと思ったのですが…。
ま、それが良い方向に向かえばいいですね。
愚痴ばっかり言っている老人とは違いますからね。前向きに行くんです!
でも…。7年後って、何をしているんでしょうね?
顧問も私も、素敵な結婚生活を送っている、な~んてこともあるかもしれませんよね!?
あ、もちろん、私のお相手は顧問じゃありませんから!お間違いなく~(笑)