大型の台風24号は九州上陸もなく、幸いに被害もほとんどなかった。台風一過だと爽やかな秋空が広がるのが普通だ。秋の風情を楽しもうと白川の河原に下りて散策を始めた。ところが真夏の暑さに襲われ、汗が噴き出してくる。この暑さはしばらく続くとか。相変わらずの異常気象には違いない。おかげで植物の世界も影響を受けているようだ。

我が家の狭い庭先にいまホトトギスが花を付けている。花弁の紫色の斑点が鳥のホトトギスのお腹の模様に似ているところから名付けられた。春先に3株植えていたが、どんどん増え、10数株までになった。今年の秋は花が楽しめると期待していた。ところが猛暑に耐えられなかったのか、次々に枯れてしまい、最後は3株に。花までもイジケているように見える。

もうひとつはムラサキシキブ。6,7月に小さな紫色の花をびっしり咲かせたので、実がなるのを楽しみにしていた。実は小さくて光沢のある紫色で、沢山集まって密生する。平安時代の紫式部を連想させ、高貴さを感じさせ、大好きな植物だ。ところが実に色が付き始めるころ葉先から枯れ始め惨めな姿になってしまった。実もまばらについているだけ。こちらも暑さ続きと一頃雨が少なかったので弱ってしまったのではないかと思っている。暑さに負けたボクが、庭先の手入れをサボったことも影響したのかもしれない。ホトトギスもムラサキシキブも人に見せられたものではない。来年に期待するしかない。

今の時期、最盛期を迎えるのがヒガンバナ(彼岸花)だ。龍田から熊本空港に抜ける裏道ではないが、「田舎の高速道路」とボクがよんでいる農免道路がある。この両側のあぜ道がヒガンバナの名所と言ってもいいぐらいだ。先月下旬、ここを通ったらヒガンバナはまばらで、しかもほとんどが薄汚く枯れていた。ところが先週末、同じところを通ったら、びっしりとヒガンバナが咲き誇っている。どういうことだろう。いろいろ考えたが、ひょっとしたら暑さ続きで季節感が狂った一部のヒガンバナが早咲きしてしまったのではないか。咲いては見たものの暑さでたちまち枯れてしまった。そのあと本来のヒガンバナたちが咲いたのかもしれない。

話はかわるが、大分県九重町で初めて見る山野草を見つけた。アケボノソウと言う。純白で2,3センチの地味な花だ。と思ってよく見ると5枚の花弁のそれぞれに模様がある。花弁の中ほどに黄色の楕円形が2個、先端の方には薄紫の小さな斑点がいくつもある。いくら眺めていても飽きない。神秘的な感じもする。アケボノソウの名前の由来は、先端の斑点を夜明けの星に見立てたことからだそうだ。なんてロマンチックな名付けだろうと思ってしまう。ちなみにこの草は二年草で、一年目は葉っぱだけ、二年目に花を咲かせる。

山野草の花の咲き具合だけでも、いろんなことを考えることができる。感受性もどんどん育てられていく。山野草を見る楽しみはこんなところにもある。秋は春に劣らない花の季節だ。紹介したい花が沢山あるが、無粋で感受性の乏しい(?)S姉さんが退屈して腹を立てるだろうから、これくらいにしておく。S姉さんが許してくれれば、来週も花の話にするか。

S姉さんのひとこと

顧問が、「ムラサキシキブの紫色の実が美しい」といわれるので、「食べられるんですか?」と聞いたら笑われました…。どうやら、その美しい実は愛でるものであって、食べるものではないらしい。でも、ねぇ?秋といえば、実りの季節。その「ムラサキシキブの実」とやらも食べられるのかと思うじゃないですか。ちなみに、私の実家にもいろいろな植物を植えてあります。梅に桜に桃に杏、林檎に柿にキウイにミカン…。私の希望で食べられる実のなるものばかり!どうやら、顧問のお宅のお庭とは、相当、趣が違うようです^^;私の感受性を育てるためにも、ぜひ、また、四季折々のお話をお願いします。磨いた感受性は、秋の味覚をおいしくいただくために使わせていただきます^^