最近、「S姉さんってどんな人」という質問を時々、受けるようになった。言うまでもなくこのコラムの担当者であり、後書きを書く人だ。担当者としては三代目になる。古川柳に「売家と唐様で書く三代目」というのがある。初代、二代目と苦労して店を盛りたて、財産を築いてきたのに、三代目放蕩で身を持ち崩し、家を売るところまで没落してしまった。その売家の札も中国風の洒落た書体で書いてある。まあ、世間にはよくある話だ。なにを言いたいのかというと、三代目のS姉さんで、このコラムの存続は大丈夫かというのが質問の狙いらしいのだ。

初代はいわずと知れた「コケボウ」だ。なにしろ「コケの生えた暴力派社員」ということで、恐喝まがいの言動に怯えてボクはコラムを続けさせられてきた。その恐怖感いまだに尾を引いている。社内でコケボウを見かけたら、つい物陰に隠れるぐらいだ。にも関わらず、隠れファンが多いのも事実だ。多分、肉食系女性もてはやされる時代だからかもしれない。

二代目は「ヤッコダコ」。以前は、看板アナウンサーとして社内を闊歩していた。その後、広報担当に転属したが、闊歩するクセ治っていない。なにしろ「アナゴ社長」直属の部下を自称し、「社長派」代表しているというのが、唯一の自慢だ。「虎の威を借る狐」という。彼の場合はアナゴの威を借り、高く舞い上がるヤッコダコのようだ。というのが名前の由来なのだ。ボクに対しても、事あるごとに「社長に言いつけてやる」脅し続けていた。ボクは決して脅しに屈するような男ではないが、おどおどしたヤッコダコの姿を見ると、つい言いなりにならざるを得なかった。

さて三代目。S姉さんのS何かとよく聞かれる。社員たちによると「サド(加虐趣味)のS」とか。「いやいや助平のSだ」というのも。「すれっからしのS」と言う人もいるが、本当のところは不明だ。単に苗字の頭文字というのが正解かもしれない。がらみでいうと嗜む程度スポーツ観戦芝居見物が趣味と、こちらは本当だ。出身地からいうと肥後猛婦の血統を引き、熊本(近郊郡部も含む)の生まれ育ちだ。

大きな声では言えないが「正太郎」というご主人同居している。このご主人、相当、我がままで、帰りが少しでも遅くなったり、食事が遅れたりすると「ニャア、ニャア」怒鳴り散らすらしい。年齢は19歳人間でいえば90歳は超えたほどの、ヨボヨボジジイだ。ということを聞いて、合点がいった。ヨボヨボネコのご主人を手玉に取るぐらいの才女だ。似たり寄ったりのボク鼻先であしらうくらい何でもないのだろう。

かくしてボクは手玉のように弄ばれて、コラムを書き続けているわけだ。ただひたすらヨボヨボと耐えていくしかない。三代目とはいえ、身を持ち崩すこともなく、ボクを働かせ続ける。コラムが「売家」になることは絶対にない。ちなみにS姉さんにご主人はいるが、いまだ独身だ。外見は相当、モテそうだが、触れ合いが少なかったためらしい。「よし、ボクが立候補しよう」という男性が出現することを期待している。ボクが救われるためにもお願いしたい。

S姉さんのひとこと

え?急に私の話なんか、どうしたんですか?
「どこぞの素敵な殿方でも見染めてくれたのかしら?」と思ったけど、きっと、周辺のおじいちゃんたちの話題にのぼった、というのが実際のところでしょうか。
人間でいえば90歳超わがままネコ(ご主人さま)と暮らしていますから、人間のおじいちゃん手玉に取るくらいワケありません^^
というわけで、顧問、これからも、ビシビシいきますよ~。コラムが「売家」になることは絶対ありませんから~