先日、ヤッコダコ異様な恰好をして出社してきた。念のために言うと、彼はS姉さんの前の広報担当で、ボクのコラムも担当していたことがある。回りにコルセットを巻いて、左腕三角巾で首から吊るしている。顔はどす黒く、煤けているように見える。どんなに好意的に見ても、くたばり掛けたフーテンオヤジにしか見えない。アナゴ社長派を自認して社内を闊歩し、事あるごとにボクに逆らうヤツだ。ボクは天罰を受けたに違いないと確信した。

ところが原因を聞いて驚いた。なんでも南阿蘇の牧野にボランティア野焼きに行って不慮の事故に遭ったそうだ。野焼きといえば単なる遊びではない。命にかかわる危険を伴う。ヤッコダコもちゃんと2日間教育を受けての上での参加だった。にもかかわらず、急斜面で足を滑らせ、10m前後転がり落ちた炎の中も転がり落ちたが、幸い草丈が短く、大きな炎ではなかったため、さほどの怪我でなかったのは幸いだった。気がつくと、4〜5m横には険しい崖があった。下手をすると、そこに転落して重大事故を招くところだったそうだ。

現場には30人ぐらいのボランティアがいて、大騒ぎになった。ヤッコダコは首や腕が痛くてたまらなかったが、見栄もあって「大したことはない」とか負け惜しみ。昼休みの後も痛みをこらえて、片腕で野焼きを続けた。その根性たるや賞賛に値する。同じほどの根性を会社の仕事で見せてくれたらと思うのは下種な先輩のグチか。

阿蘇の野焼きといえば、阿蘇の草原の早春風物詩だ。枯れた雑草を焼き払うことで、ダニなど人畜に有害な虫駆除し、牛馬のになる草を育てる。焼き払って一週間ほどもすれば、真っ黒だった焼け跡がグリーンの絨毯を敷き詰めたようになる。野焼きをせずに2、3年も放置しておくと雑木が茂り草原が失われていく。まさに「自然と人との共生」とも言えるだろう。しかし広大な草原を野焼きするには地元の人達では足らず、また高齢化が進んでいることもあり、あちこちからボランティアを募集するようになった。

KAB社内にもボランティアの資格を持っている社員が3人いる。その中の一人がヤッコダコと言う訳だ。なぜ野焼きに行くのかと聞いたら、「阿蘇が好きだから」と単純な答えが返ってきた。ボクも阿蘇は好きだが、足腰が弱ってきた今となっては、傍観するしかない。もっとも野焼きを傍で見るのも危険ということで、直接参加するボランティア以外には教えないそうだ。まあ遠くからでも眺めておくか。

それにしてもヤッコダコが転んだのは、「人畜有害の害虫」間違われたためか。誰が間違えたのかは知らないが…。そういえばボクの前任の社長も、野焼き前の延焼を防ぐ輪地切り(わちぎり)に行って転び怪我をしたことがあった。別にボランティア活動が危険ということを強調しているわけではない。自然を相手にしているのだから、転ぶぐらいは誰にでも起きうることだ。ボクだって、草原どころか飲み屋街女性に見とれ、転んだこともある。ここはヤッコダコに「ありがとう。大変だったね。」と慰め、お礼を言っておこう。ぜひ来年も頑張ってほしい。

ヤッちゃんのタメ口リターンズ

やあ、みんな久しぶり!元広報担当で門垣顧問の2代目お守役のヤッちゃんだ!!

顧問のお守り役から解放…いや外された時からオレ様の中に、なぜか社会貢献への熱い気持ちが目覚めてきた。間違いなく顧問というお年寄りの相手をしていた事で、オレ様の中に何らかの温かい気持ちが生まれたんだろう。今回、オレ様は前々から気になっていた阿蘇の草原維持のボランティアに参加した…が、その顛末は相談役が書いた通りだ。不覚にも負傷してしまい一緒に作業をしていたボランティアや牧野組合の方々に多大な迷惑をかけてしまった。本当に申し訳ない!!転げ落ちた本人は状況が良く分からないのだが、牧野組合の方々はオレ様の転げ方を見てかなりまずいと思ったそうだ。日頃の行いが良いからかは分からないが、転げ落ちたのは水なし川に鎮座する大岩と大岩の間でリュックサックなどがクッションとなり衝撃を和らげてくれたようだ。もう少しずれていたら岩の上にたたきつけられた訳だし、背中から落ちたおかげでダメージも少なかったようだ。今思い出すだけでもゾッとするがな…(汗)

阿蘇の野焼きしかし、大変だとは聞いていたが野焼きと言う作業は本当に危険と隣合わせだ。急斜面の作業での滑落の危険性や炎や煙への注意などなど。そんな苦労を乗り越え多くの方の汗のもとに阿蘇の草原が守られていると考えると、改めて感謝の念が多々湧いてくる。相談役もオレ様の行動を見て社会のために何が出来るか考えた方がいいぞ!!
異様な恰好のヤッちゃん