久しぶりに興奮し、緊張し、感動した。先月の28日に芦北町御立岬で開かれた全国火縄銃サミットのことだ。葦北鉄砲隊の創隊10周年を記念して開かれた。北は山形南は種子島から30の火縄銃砲術団体が集結。250人以上が演武を披露した。ボクも葦北鉄砲隊にいろいろお世話になっているし、KABで番組を作るというので、挨拶を兼ねて出かけた。何といってもこの日の一番の見ものはギネス世界記録登録が実現するかどうかだ。

まず演武だが、1団体あたり約10分間の武技を披露。4、5人から20人近い団体まで、一斉射撃、連射、乱れ射ちなど日頃鍛えた射撃術を堪能させてくれた。中には抱え上げるだけで大変な大筒もある。射撃するたびに噴煙が巻き起こり、銃声が腹の底まで「ズーン」と響き渡る。服装も武将の鎧兜姿から足軽まで、各団体でバラバラだが、見飽きることもない。沖合には真っ白な帆がまぶしい「うたせ船」も姿を見せている。

県内からは菊陽鉄砲隊葦北鉄砲隊が出場した。どちらも均整のとれた隊列で入場。武人を思わせる風格、風情で、様々な射撃姿を見せ、約4000人の観衆を魅了した。地元の欲目からか、葦北鉄砲隊の演武が一番、光って見えた。

さてギネスへの挑戦だが、演武の最後に出場者全員が一斉射撃を行い、審査を受ける。この審査基準が厳しい。火縄銃は1丁ずつ点検を受け、幕藩時代以前のものかどうか調べられる。合格すれば銃身と出場者に番号札を張り付ける。火縄銃の記録は初めてで、基準は250人以上が指揮者の「放て」の号令で発射し、5秒以内に終了しなければならない。この日の出場者は252人。余裕は2人しかない。さてうまくいくかどうか。

なんでも火縄銃は3%が不発などの事故が起きるそうだ。各団体の演武を見ていると、いくつかの団体で2人前後は不発になっている。参加者がぎりぎりの人数だけにうまくいくのかどうか不安になってきた。海岸に沿って一直線に並ぶ。両端は遠すぎてよく見えない。このためか、審査員が参加者10人に1人付き、厳正に監視している。さすがに世界記録というだけに、審査はかなり厳密だ。ただし挑戦は3回まで認められている。

さて1回目。一斉射撃は地響きを伴い、噴煙が湧き上がる。これは成功ではないか。と思ったら、5秒過ぎたときになった号笛の後、12発の銃声が響いた。失敗だ。続いて2回目。今度は「放て」の合図の前に、数発の銃声が聞こえた。審査員が集まって協議。5発以上の早打ちがあったという報告で、またもや失敗。やはり無理なのか。会場からは失意のため息が漏れてくる。

いよいよ後がない。指揮者から何度も注意があった。上空に撮影用のヘリコプターが飛んでいることもあり、行列の端の方に指揮者の声が届かないようだ。結局、声が届くところに合図を送る旗を用意し、「放て」の時に打ち振ることになった。参加者も聴衆も緊張で固まっている。いよいよ一斉射撃。5秒後の号笛と同時に数発の銃声が聞こえたような気もする。審査員が集合する。果たして結果はどうか。前2回よりも協議が長引いている。やはりダメだったか。そのとき、審査委員長が審議の結果、全員の射撃が適正だったと告げる。ギネス登録ができる。ボクは不覚にも涙が出そうになった。これはまさに奇跡だ

S姉さんのひとこと

火縄銃のギネス世界記録挑戦ですか!顧問の実況(事後?)中継に、思わず、手に汗を握ってしまいました^^;3回目の挑戦で、見事、登録!素晴らしいですね!!

それにしても、世界記録の審査って厳しいんですね。252丁の火縄銃を1丁1丁点検することを想像するだけでも気が遠くなりそうですが、5秒以内に終了とか、審査員は参加者10人に1人の割合で付くとか・・・。さすが、ギネスです!!で、この様子は、後日、番組で観られるんですか?あ、まだまだ先の話ですか。では、楽しみに待ってますね^^