TSMC熊本第2工場「渋滞改善されるまで」着工延期?知事は否定
半導体受託製造世界最大手のTSMCが、熊本第2工場の着工を、周辺の交通渋滞が改善されるまで遅らせると明らかにしました。
TSMCは、スマートフォンやAI向けの半導体需要などを追い風に、近年業績を伸ばし続けています。
3日の株主総会で、魏哲家CEOは、今年の売上高は前年よりもドル換算で2割以上伸び、過去最高になる見通しを明らかにしました。
一方、台湾メディアによりますと、今年3月までの着工を計画していた熊本第2工場については、TSMCの進出で周辺に交通渋滞が生じているとして、改善されるまでは着工を遅らせるとの考えを示したということです。
第2工場の着工をめぐり、熊本県の木村知事は、5日の定例会見で見解を示しました。
木村知事
「渋滞の解消を条件に、第2工場を作るとは一切、言っていない」
木村知事は、熊本工場を運営する子会社JASMの堀田社長らに事実確認したとして、発言の趣旨は、交通渋滞への憂慮だったと説明。そのうえで、渋滞の解消が着工の条件になるとする報道を否定し、年内着工の方向性に変わりはないという見解を改めて示しました。
木村知事
「用地を取得していますし、造成工事はしておりますので、いつでも建設工事は始められる状況ですので、私は年内に着工するということまでのスタンスは変わらないというJASM、TSMCのコメントは、その通り進むものだと思っています」