イギリス政府は今年度、刑務所から90人以上の受刑者が誤って釈放されたと明らかにしました。去年、誤って釈放された受刑者を含め、3人が逃亡しているということです。

　イギリスのラミー法相は11日の議会の答弁で、4月から10月末までにイングランドとウェールズの刑務所から91人の受刑者が誤って釈放されたと発表しました。

　また、去年8月と12月、さらに今年6月にそれぞれ誤って釈放された3人が逃亡しているということです。

　ラミー法相は逃亡中の受刑者について「性犯罪者ではない」と釈明していますが、野党は批判を強めています。

　イギリスでは今年3月までの1年間に、受刑者が誤って釈放されるケースが262件と相次ぎ問題視されていました。

　イギリスの刑務所は過密状態となっていて、政府は去年9月以降、比較的刑が軽い受刑者を早期に釈放してきましたが、この措置が混乱につながっているとの指摘もあります。