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2025年10月28日 11:17
「増産なら大暴落」鈴木農水大臣 「おこめ券」配布の時期は明言避ける

 鈴木憲和農林水産大臣(43)が「あすにも配りたい」と意欲を見せている「おこめ券」は年内に配布するのも厳しい可能性が出てきています。一方で、一足先におこめ券を独自で配る自治体が登場し、消費者から喜びの声が上がっています。

■鈴木大臣 石破前総理のコメ政策に苦言

「石破前総理は歴史的転換という言い方をして、ずっとさも増産するんだと。政府はそこに何らかのサポートをするんだみたいなことを言ったけど、現実に毎年毎年、去年から今年すごい量増産になった。また来年もそのペースで増産しようかと思うと、何が起こるかといえば、当然、大暴落ということになろうかと思う」

 27日、テレビ朝日の番組に出演した鈴木農水大臣。歴史的な政策転換として、コメの増産に舵を切った当時の石破総理に苦言を呈しました。

「来年どうしよう、再来年どうしようばかり発信をしてきた。だから、私はそれを先の見通せる農政。来年だけではなくて、10年先もつくっていきたい」

 とはいえ、消費者が気にするのは、あす買うコメの価格です。

 最新のスーパーのコメの平均価格は5キロで4251円。5週間ぶりの値上がりで、5月中旬に記録した最高値の4285円に迫っています。

 鈴木農水大臣は購入に使えるおこめ券の配布に意欲を見せていますが、年内のおこめ券配布については明言を避けました。

「(Q.消費者は具体的にいつおこめ券が届くと考えれば良いか?)これは国会のスケジュールもあるし、補正予算をまず成立させないとできないが、できる限り早くと思っている。まず補正予算を成立させて、経済対策として自治体のみなさんになるべく手間暇なくやっていただくことが大事だと」 「(Q.年内ぐらい?)年内は正直言って、国会のスケジュール次第だと思っている」

■東京・台東区 「おこめ券」全世帯に10枚

 一方、都内では、政府に先んじた取り組みが行われていました。

 東京・台東区では、24日から区独自の生活支援策として、およそ14万の全世帯におこめ券を配布。基本は4400円分ですが、18歳以下の児童がいる家庭や3人以上の世帯には8800円分が配られます。

台東区民(30代) 6人家族 「18歳未満の子どもがいる家庭はちょっと多くもらえるので、だいぶ助かる。コメだけで食費が結構取られるので」

台東区民(60代) 「良いですよね。すごく助かる。台東区だけなんですよね」

 地元のディスカウントストアも期待を寄せています。

多慶屋 食品グループ 責任者 隈原洋介さん 「きのうまで(24日から26日)で12枚の使用となっている。新米でも少し価格の下がった商品も用意はできているので、これからどんどん(利用が)増えてくるのではと期待はしている」

(「グッド!モーニング」2025年10月28日放送分より)