
2026年熊本地震の発生からまもなく2週間。観光にも、大きな影響をもたらしています。熊本県のまとめによりますと、10日時点の宿泊施設のキャンセル額は約20億6000万円にのぼっています。
10年前の地震からの復興途中…

最大震度6強を観測した八代市。開湯600年の歴史がある日奈久温泉でも甚大な被害が出ています。
9日、日奈久温泉の被害状況を木村知事が視察しました。
「まだ調査に入っていない状況なので、どれだけ被害額があるか、全く読めていない」

日奈久温泉を代表する木造3階建ての旅館「金波楼」は、国の登録有形文化財に指定されている建物の塀や門が損壊しました。
日奈久温泉旅館組合長でもある金波楼の松本啓佑さん。「元通りになるというのは、今の現状だと難しい」と語ります。

(松本さん)
「夏休み、お盆シーズンは、かき入れ時での地震だったので、旅館の予約の大幅なキャンセル、なおかつ、日奈久全体でいうと、お土産物屋、ちくわ屋さんも被害が出ているので、それを考えると、すごい被害額、町全体が被害に遭っている状態」
地震の影響で温泉水を送るための配管が損傷したため、組合に所属する旅館とホテル合わせて10軒が営業できなくなっています。
10年前の地震からの復興途中。今回はさらに被害が大きく、営業再開のめどが立たない旅館もあるといいます。
(松本さん)
「10年前の地震で被害を受けて、まだ修復費の借り入れが返済できていないところが結構あるので、それを考えると、2度目の地震で元に戻せるか…、という旅館がいくつか出てくるのではないか」
木村知事は、2年前の能登半島地震で被害を受けた和倉温泉と状況が似ているとして、石川県からも情報収集しながら支援していくとしました。
(木村知事)
「どう温泉地として再生していくかというのを、地震の前から考えてこられておられましたので、県と八代市でバックアップして、創造的復興を成し遂げたいという思いを新たにしました」
海水浴シーズン…わずか20人

八代市の南に位置する、芦北町。白い砂浜が広がる県内最大級のビーチ、御立岬海水浴場は、夏に人気の観光スポットです。
道路の隆起などはありましたが、建物に大きな被害はなく、温泉など一部の施設を除き、地震の2日後に営業を再開。海の家は、9日に再開しました。

例年、1日1000人ほどの海水浴客が訪れるそうですが、日曜日の10日は、わずか20人。海の家の利用も数組です。
(御立岬・木倉課長)
「宿泊施設があるんですけれども、キャンセルばっかりで、ほとんど減少してしまって。きのうもきょうも、ずっと、キャンセルの電話が入ってきている状況」
余震への警戒や高速道路の通行止めといった交通事情も追い打ちをかけ、閑散としています。
熊本城近くの観光施設もまばら…

熊本市の観光地も深刻な状況です。
(記者)
「こちらの通りは、本来、この時間、多くのお客さんでにぎわいますが、現在は人の数は、まばらな状態となっています」
熊本城が臨時休園していることもあり、観光施設の「桜の馬場城彩苑」も閑散としています。複数の飲食店や土産物店が並びますが、一部で休業の店舗もあり、人の姿がほとんどありません。
お茶の専門店も、本来であれば、今がかき入れ時ですが、地震の影響は大きいといいます。

(お茶の泉園・店長)
「お客さんがガクンと減ったので、その分、来園者が減ったということは、売り上げがそれだけないということが一番打撃です(お客さんは)8割くらい、9割くらい減っている」
台湾など海外からの観光客も減っているといいます。
(お茶の泉園・店長)
「復興支援という形で、足を運んでいただければ」
熊本市は熊本城の入園について、13日にも再開する方針を明らかにしましたが、観光関係者は先の見えない不安を抱えています。
宿泊キャンセル3分の1は阿蘇地域
熊本県が10日に発表した宿泊施設のキャンセルは、14万6000人分、約20億6000万円にのぼっています。
阿蘇地域が最も多く、5万1000人分・7億8800万円、次いで、天草地域が2万6900人分・4億6500万円、熊本市で2万4650人分・2億5700万円などとなっています。(暫定値)












