
7月28日に熊本県嘉島町のイオンモール熊本で発生した爆発事故。捜索活動を指揮した消防司令長、DMATの一員として救命救急に携わった医師が、発災直後の現場の状況を語りました。
大量のがれき「どこから手をつけていいか」
「建物の北側はまったく被害を受けない、南側が爆発によって柱だけになった状態という、それを見たとき、すごいことが起こっているなという印象でした」

そう語るのは、北九州市小倉北消防署の中禮康久消防司令長。捜索活動で指揮をとりました。
現場に到着したのは、爆発から約6時間後の29日午前0時すぎ。1階のバックヤード周辺で捜索を開始しました。
「一番最初に入った地元消防本部が声かけをしたところ、1人の方に声をかけて『そこに何人いますか』と言ったら、『3人います』という情報が、あらかじめありましたので、まずは、そこの3名の確認のために、中に入っていった」
捜索活動は二次災害を防ぐため、常に避難ルートを確保し、慎重に行われました。2階で発見された3人は、がれきに身体を挟まれるなどしていて、死亡が確認されました。
捜索を困難にしたのは、大量のがれきでした。
爆発によって飛ばされたがれきと、上から崩れたがれきが複合的に重なり合い、状況の把握も難しかったといいます。

「どこから手を付けていいのか。抜けているところは抜けているんですけれど、抜け切れていないところに、どうしても、がれきが寄ってしまって、非常に難しさを感じたところです」
「歯がゆい気持ちで…」DMATの医師
九州大学病院救命救急センターの松永俊太郎医師は、29日午前4時ごろ、現場に到着。災害派遣医療チームDMATの一員として、救助に携わりました。

「正直、今まで見たことがないような建物の崩落の度合だったので、ショッキングだったのが第一印象でした。周りは粉塵も舞っていますし、かなり救助も難しいんだろうなという印象を受けました」
「スタッフルームに3人ほど戻った」という証言をもとに、松永医師は、1階のバックヤード付近で救助にあたりました。

がれきに近づくことが難しく、自衛隊などが重機でルートをつくり、2人を発見。しかし、生命の兆候はなく、その場で死亡を確認しました。
「救助がなかなか難航したり、我々としては、早く救助者が見つかって、医療介入をしたいという思いでその場にいたんですけど、なかなか救助者は出てこないというところで、かなり歯がゆいという気持ちが強かったです」
イオンモール熊本では、専門店の従業員7人が亡くなりました。
経産省はガス爆発の可能性が高いと発表。ガスがどこから漏れ、何が原因で着火したかなどについては、引き続き、調査が行われています。










