下請け企業に金型を無償で保管させていたなどとして、公正取引委員会はトヨタ自動車東日本に対して再発防止を勧告しました。親会社のトヨタ自動車にも改善を求める申し入れをしました。

　公正取引委員会によりますと、トヨタ自動車東日本は遅くとも去年4月から今年3月までの間、部品の発注を長期間行わないにもかかわらず、部品を製造する下請け10社に対し、合わせて440個の金型などを無償で保管させていました。

　金型の所有権は下請けにありましたが、廃棄するにはトヨタ自動車東日本の承諾が必要でした。

　また、金型を廃棄する際に一定の部品を作りだめさせ、下請け7社に合わせて777個の部品を無償で保管させていました。

　公取委は、こうした行為が下請法に違反するとして再発防止を求める勧告を出しました。

　また、違反は親会社のトヨタが作成したマニュアルが一因になっているとして、トヨタに対してマニュアルの見直しなどの改善を申し入れました。

　トヨタは「要請を真摯に受け止め、グループ会社も含めて再発防止に取り組むとともに引き続き法令遵守を徹底して参ります」とコメントしました。