1日、全国の路線価が発表され、銀座の鳩居堂前が41年連続で日本一になりました。しかし、毎年発表される基準地価や公示地価では、銀座の別の地点が日本一になっています。結局「日本一高い土地」はどこなのか、専門家と銀座を取材しました。
■“日本一高い土地”結局どこ?
1日に公表されたのは今年の「路線価」です。日本で最も高かったのは、東京・銀座の鳩居堂前でした。
銀座の目抜き通り・銀座中央通り沿いにある鳩居堂は、お香や書画用品、はがきなどを取り扱う老舗で、江戸時代に京都で創業し、およそ150年前、銀座に出店しました。
鳩居堂前が日本一になるのは実に41年連続で、去年と比べて530万円ほど上昇しています。
そもそも「路線価」とは何なのでしょうか。土地や建物の適正価格を判定する不動産鑑定士の鈴木良子さんに聞きました。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「『路線価』というのは、国税庁が相続や贈与を計算する時の基礎となる土地の価格を求めるもの。道路に面している不動産の価値・価格になる」
路線価とは、道路に面している土地の「評価額」のことで、主に相続税や贈与税を計算する基準として使われます。
厳密にいうと“路線価日本一”は「銀座中央通り」の一部で、比較的範囲が広いため目印として「鳩居堂前」と言われているそうです。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「路線価が高い土地は、明るい、人通りが多い、駅に近い、商業が集約、公的機関が多い、そういうことが挙げられる」
都道府県庁所在地の最高路線価を比べてみると、トップ5は東京のほか、大阪、横浜、名古屋、福岡と日本の大都市が占めました。
一方、順位が低かったのは秋田、山口、松江、前橋、そして鳥取です。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「今の時代、人口、お店の数、税金の入りが少なくなっている、そういう所は自然的に低くなっている」
また、上昇率を見てみると、県庁所在地別では佐賀市の佐賀駅前がトップで、去年と比べて17%上昇しています。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「今は地方でもインバウンドで民家を再生して貸したいという人たちも多い。今まで着目されていなかった所が上昇率だけ見ると日本一になることはある」
全国の上昇率トップは去年と比べて32.7%上昇した長野県白馬村で、全国平均は2.9%上がり、5年連続の上昇となっています。
ところで銀座を歩いていると、気になることが…。
銀座4丁目交差点のすぐそばにある「山野楽器」。ここも“地価日本一”の印象があります。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「ここは“公示地価”でナンバーワン」
山野楽器が日本一なのは「路線価」ではなく「公示地価」。今年は1平方メートルあたり6710万円でした。
さらに、山野楽器からおよそ250メートルの場所にある「明治屋銀座ビル」。ここは「基準地価」の日本一で、去年は1平方メートルあたり4690万円でした。
つまり、銀座には3つの“地価日本一”が存在するわけですが、どう違うのでしょうか。まずは「公示地価」について…。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「国土交通省が毎年1月1日の価格(地価)として発表する」
路線価が道路ごとに設定されているのに対し、公示地価は、国交省が定めた特定の場所ごとに公表されるため、よりピンポイントに土地の価格が分かるといいます。
では「基準地価」はどうでしょうか。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「都道府県が発表する価格。(公示地価と)似ている」
基準地価も特定の場所ごとですが、こちらは都道府県が設定し、国が定める公示地価以外の地点も公表されるそうです。
公表する時期や担当する省庁が違う、この3つの指標。結局、どこが“日本一地価が高い場所”なのでしょうか。
不動産鑑定士 鈴木良子さん 「皆さんが不動産取引をする時、『公示地価』価格を比較して決めなければいけないという部分で決まりがあるので、『公示地価』が一番高い」
鈴木さんは「山野楽器」の土地が日本一高いとしています。









