来月から撤廃される「106万円の壁」。働き控えの解消につながると期待される一方、社会保険の加入で負担が増えるともいわれています。今後、働く人と企業にどのような変化が起きるのでしょうか、取材しました。
■「106万円の壁」来月から撤廃
街の人(60代) 「働けるだけ働けるようにしたほうがいい。その代わり払うもの(社会保険料)は払う」
来月から撤廃される「106万円の壁」。現在はパートやアルバイトなどで働く月額8万8000円以上、年収にして106万円以上の人の場合は、原則、社会保険に加入する必要があります。
配偶者などの扶養に入り、社会保険料を負担していない人の場合、社会保険に加入後は本人負担分が引かれ、手取りが減ることがあります。
そのため、年収106万円を超えないよう働く時間を抑えていた人がいました。
■企業側の本音は?
この「106万円の壁」がなくなることについて、雇う側の企業はどう見ているのでしょうか?
アキダイ 秋葉弘道社長 「働いているスタッフに、今までは年収の壁『106万円の壁』を気にしている人もいたので。そういう人たちが、気にせず働いてもらえるようになるのはうれしい。ただ今度は、逆に違うフィルターがあるわけで、その20時間、そこを気をつけなきゃいけない」
「106万円の壁」がなくなっても、「週20時間以上働く」などの条件は残ります。つまり来月からは、週20時間以上働いていれば原則、社会保険に加入しなければならないのです。
加入者の増加は企業にとって負担にもなります。なぜならば、社会保険料は働く人だけでなく企業も一部を負担することになるためです。
生活経済ジャーナリスト 柏木理佳さん 「10月から東京都などでは最低賃金が上がるので、これだけでも人件費の負担が大変。そこに加えて、この社会保険料の負担も増えるとダブルパンチ。企業側としては、社会保険料を払いたくないというのが本音だと思う」
■「スポットワーク」に追い風?
こうしたなか、働く時間を「週20時間未満」に抑えたい人と、必要な時に必要な人手を確保したい企業。
双方の選択肢として今後、注目されることになりそうなのが、数時間単位や一日のみなど、短時間・単発で働く、いわゆる「スポットワーク」と呼ばれる働き方です。
ディップ執行役員 森俊介さん 「スポットワークを使う方が、おそらく増えるだろうという予想はしている。(106万円の壁撤廃で)企業側が社会保険に積極的に入れていくかというと、そういう動きはとらないと思っている。スポットワークという手段で埋めていくという方法をとるのか、もっと人を増員させるかという形に今後なってくるのではないか」
(2026年9月22日放送分より)









