TSMCの町に「日台会館」オープン 御嵿グループ会長に聞く“台湾タウン”構想

日台会館 集合写真
世界最大手の半導体受託製造企業TSMCの工場が立地する熊本県菊陽町に「日台会館」がオープンし、3月3日に式典が行われました。
オープンさせたのは、台湾で結婚式場やレストランなどを展開する「御嵿國際股份有限公司」。結婚式場や宴会場のほか、カフェや高級レストランなどを展開し、日本と台湾の交流拠点を目指します。
御嵿 孫正強会長
「単なる宴会場やレストランでなく、台日文化の交流やビジネス協力を推進する重要なプラットフォームでございます」
熊本県 木村敬知事
「熊本と台湾がつながる架け橋となり、交流がますます盛んになることを大いに期待しております」
開業式典には台湾・台南市の黃偉哲市長、台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長らも参列。TSMCを題材にしたドキュメンタリー番組を制作中という海外メディアの姿もありました。
海外メディア
「日台関係の歴史的瞬間を捉えるために来ました」
“台湾タウン”構想とは?
御嵿グループは今後、熊本市内などにも展開し、熊本における台湾タウンを広げる構想です。孫正強会長(薫事長)と日台会館の李日東副会長に聞きました
孫会長
「2年前から熊本で候補地を探し、台湾イベントなども実施してきました。2月にやっと出雲総業(本社・八代市)と協定を結び、この場所に熊本での拠点をつくることができて、とてもうれしく思います。
台湾では、ブライダル事業やレストランを展開していまして、外国からのビジネスのお客様を迎え入れる場所や高級レストランもつくっていきたいと思います。日台会館を中心に、熊本市内、福岡市内、ほかにいいレストランになるような場所があれば、展開していきたいと考えています。
熊本については、TSMCと一緒に従業員、ご家族だけでも1万人以上が移住する予定なので、それに伴って、海外から観光で熊本に来られることがたくさん予想されますし、飛行機も増便されているので、観光でもビジネスでも市場があって、ポテンシャルが高いとみています。
台湾での経験から言いますと、台湾の新竹や台南、台中などTSMCなどの科学技術団地ができたことで栄えてきたケースがたくさんあるので、菊陽町も新竹や台南のように発展していくとみています。だから今の段階で菊陽町に入りました」
李副会長
「ただのレストランじゃなくて、日本と台湾の文化、ビジネスなどさまざまな交流をより深めていくのが目的です。
TSMCの工場が、第二、第三と建設されると、さらに人が増えます。私は台湾のチェーン店協会の理事長でもありますので、台湾オリジナルのチェーン店の導入などすすめて広げていきたいと考えています」