熊本県天草市にある「御所浦島(ごしょうらじま)」。「恐竜の島」とも呼ばれ、約1億年前の貴重な恐竜化石が多数発見されています。
天草初の恐竜化石が見つかった「恐竜の島」

フェリーに乗って御所浦島に到着すると、まず目に飛び込んでくるのが「御所浦恐竜の島博物館」です。2024年3月にリニューアルされ、天草で発見された貴重な化石を中心に、世界各地で発見された恐竜の全身骨格などが展示されています。
なぜこの島が「恐竜の島」と呼ばれるようになったのでしょうか。
博物館のスタッフによると、「天草地域で初めて恐竜化石が発見されたのが実はこの島なんです」とのこと。1997年に御所浦島の南部で発見された化石をきっかけに、その後も多くの化石が出土したことから「恐竜の島」「化石の島」と呼ばれるようになったそうです。
館内には、およそ2000点もの標本が展示されており、約1億年前から現代に至る天草の歴史を一度に学ぶことができます。
しんちゃんが応援隊長に就任!1周年記念イベント
2025年9月20日に1周年を迎えた博物館では、記念イベントも開催されました。国内外で人気のアニメ「クレヨンしんちゃん」の主人公・野原しんのすけが博物館の応援隊長に就任。

しんちゃんは、就任式で「熊本は俺の母ちゃんの故郷で、じいちゃん、ばあちゃんも住んでるし、俺も大好きな場所だから、これから頑張って博物館を盛り上げるぞ」と意気込みを語りました。
館内には、しんちゃんと一緒に撮影できるフォトスポットも登場し、来館者に人気を集めています。
4体のティラノサウルスに会える特別展
1周年を記念して「恐竜の王者ティラノサウルスの進化」という特別展も開催中です。恐竜の王者ティラノサウルスレックス3体の全身骨格が展示されるほか、ティラノサウルスとその進化に関わる標本80点が展示されています。
常設の1体と合わせると、4体のティラノサウルスを一度に見ることができるという貴重な機会です。

さらに、天草地域で見つかったティラノサウルス科の化石も展示されています。なかには、日本で初めて発見されたティラノサウルス科の下顎の化石も。特別展は、12月14日までです。
新鮮な海の幸を楽しめる「松苑」
博物館のすぐ近くには、地元の人々や観光客に人気の食堂「松苑」があります。
昭和57年(1982年)創業で、地元の人には「カツ丼」「カツカレー」「ちゃんぽん」が人気メニュー。観光客には、刺身や海鮮丼などの新鮮な海の幸が人気です。
特に海鮮丼は、カンパチ、タイ、イカ、タコ、サーモン、ウニ、エビ、卵の8種類もの具材が豪華に盛り付けられています。

サーモン以外は、天草近海で獲れたもの。鮮度の良さが自慢です。
博物館のリニューアルについて、店主は「観光客が増えているから、皆さん歓迎していますね。うちは特に恐竜館の近くということで、土日はたくさん来てくれるので、ありがたく思っています」と話します。

恐竜の歴史に触れ、新鮮な海の幸を堪能する。御所浦島ならではの時間の流れを感じる旅はいかがですか。









