先週、所用で(遊びではない)屋久島に行った。はるかに遠いと思っていたら、鹿児島空港からわずか25分、あっという間に着いた。

屋久島と熊本とは浅からぬ因縁がある。屋久島といえば世界遺産登録地域で、中心は屋久杉の森林だが、その屋久杉が熊本にもある。大津街道のうち菊陽町にある杉並木で、JR沿線沿いに1000本前後ある。加藤清正が屋久島から取り寄せたとか。屋久杉の並木は全国でもここだけ。そういえばすらっとした普通の杉とは違い、節くれだち容姿端麗ならざるところは屋久杉そのものだ。

その杉並木を保存しようと、約10年前に屋久杉の苗を取り寄せて補植。その縁で菊陽町は屋久町と姉妹都市になった。昨年11月には、あの有名な縄文杉の子供2本を菊陽町の公園に植えた。九州森林管理局が縄文杉の枝を挿し木して苗にした。挿し木だからDNAと形質はそのまま受け継がれ、まさに縄文杉の分身でもある。別に2本が熊本城内の監物台樹木園に植えてある。

というような話を九州森林管理局の島田局長から聞き、在熊マスコミ社長会として、本家の屋久杉を見に出かけたわけだ。所詮、マスコミ族なんて耳学問で、思い立ったらすぐ行動という軽佻浮薄なところがあるが、その見本みたいなものだ。

1泊2日の日程で、案内は同局の肥後計画部長。片道5時間かかる縄文杉は最初から断念。比較的近場にある弥生杉、紀元杉、千年杉などを中心に回った。近年、歩道が整備されたとはいえ急峻続きで、汗が吹き出る、息は切れる、足はガタガタ。この日あるを予測して、ゴルフ場ではボールを捜すふりをして、山に登り谷を下り、人の2倍も3倍も修練を積んだはずなのに・・・。

とはいえ苔むした森は驚かされることの連続だった。江戸時代に伐採された巨大な切り株の上に、二抱え以上もある大木が繁茂している。3千年たったという杉の樹肌は神秘的な風格がある。上を仰ぐと、巨木の幹や枝に、ナナカマドやヤマグルマなどが着生し、小さな森を作り上げている。まさに自然の驚異そのもので、静かに激動する森林の生命力に打ちのめされた。こういう場合、文章力のないものは変に描写しないほうがいい。というより描写するのを断念するしかない。機会があればぜひ一度は行ってほしい。

さて樹齢が3千年も4千年もある屋久杉はなぜ生き延びたのか。周囲には切り株や試し切りのあとが沢山ある。江戸時代、屋久杉は主に屋根を葺く平木のために伐採されたが、生き延びた屋久杉はいずれも幹がゴツゴツとした節で覆われ、捻じ曲がり、いってみれば根性曲がり。平木に向かないと見られたのだろう。逆に言うとすらりと真っ直ぐに育った杉は伐採されたわけだ。

そこで、なんの脈絡もなくコケボウ(コケが生えた暴力派社員)といわれている広報担当者の顔を思い浮かべた。あの社員は生き延びるのだろうか。多分、僕を食い物にして生き延びていくだろう。再度、断っておくが、前の段落とこの段落には何の脈絡もない。決して関連付けて読まないで欲しい。誤解を招くと素直に育った僕の生命は伐採される。

コケボウのひとこと

んまぁ~屋久島に行かれてまでも思い出していただけるなんて光栄ですわ!
しかし社長!ワタシのこと「苔」見て思い出されたんですか?それとも「容姿端麗ならざる屋久杉」見て思い出されたんですか?

生き延びますよぉ~まだまだ社長にはお願いしたいことがたーーーくさんありますもの♪