先週、知人から「ナイトフライトに行きませんか」と誘いが掛った。この手の誘惑には前後の見境なく乗っかるのが、ボクの悲しい性(さが)だ。「卑しい性の間違いだろう」という人もいるが、余計なお世話だ。この知人(本当は友人と言いたいのだが)はヘリコプターとプロペラ機の免許をもっている上に、最近、ジェット機の免許も取得したというツワモノだ。おまけに六人乗りの自家用機まで持っている。文字通り、雲の上の人種だ。

以前、彼から「出雲大社にお参りに行こう」と誘われたことがある。出雲大社といえば縁結びの神様だ。独身を謳歌しているボクには縁がない神様だが、ひょっとしたらというはかない希望もあった。さらに自家用機の魅力つきということもあり、文字通り飛び乗った。この時は片道一時間とちょっと。出雲ソバを食べて参拝した。お賽銭をはずんだにもかかわらず、ご利益は今に至るまでゼロのままだ。

今回は夜間飛行で、熊本の夜の景色を楽しもうという計画だ。この話が広まるにつれて反対の声が上がった。「昼間ならともかく、夜間では危険が大きすぎる」、「万一、事故でも起きたらどうするのだ」、「もともと軽率とは思っていたが、思い直したらどうだ」とか言いたい放題。しかし、そんな誹謗中傷に凹むようなボクではない。所詮はヤッカミ、嫉妬、羨望の類ではないか。ボクは断乎として飛行することにした。

午後5時半、熊本空港に集合。同乗者は4人。ボクは副操縦席に座らせてもらった。後ろの座席に比べると視界は抜群だ。民間機の離着陸の合間を縫って、出発する。松橋から八代方面へ。高度は500mだとか。5分ぐらいで八代に着く。さらに南下して水俣近くへ。そこから北上して熊本新港を経由して熊本市の上空に着く。高度を300mに下げて旋回を繰り返す

「宝石箱をひっくり返したような」という表現があるが、眼下の光景はまさにその通りだ。ルビー、サファイア、エメラルド、真珠、オパールなど様々な宝石が光り輝いている。車のライトが煌めく道路は、これまた宝石で作られた首飾のようだ。香港の夜景を「100万ドルの夜景」というが、熊本市の夜景はそれ以上ではないか。何千万ドルの夜景といっても過言ではない。ライトアップされた熊本城が浮かび上がってくる。仏舎利塔や新幹線も見える。どんな美辞麗句を並べても表現できない光のページェントが展開している。ついため息が漏れてくる。

「そろそろ帰りましょうか」と知人に言われて、ハッと我に返った。飛行時間はすごく長かったような、短すぎたような気もする。時計を見ると4,50分ぐらいだ。どうも時間認識を失くしてしまったのではないか。それでもナイトフライトを満喫することはできた。充実していれば時間の長短は関係ないともいえる。

さて年末も過ぎ去ろうとしている。今年も長かったような、短すぎたような。まるでナイトフライトと一緒ではないか。この1年、広報担当のヤッコダコやインチキ占い師のランパツなど多くの皆さんにお世話になった(本当はお世話した)。まあ、来年も正気を保っていれば、よろしくお願いしたい。どうかいいお正月をお迎えください

ヤッちゃんのタメ口

ナイトフライトか!オレ様でもしたことのないことをするとは洒落ているじゃないか!夜景と言えばオレ様にとっては“青春の1ページ”をめくると必ず顔をのぞかせる単語だ。特に大学時代は、新宿の夜景を見ながら友人と語り合ったり、淡い思い出があったり、はたまた横浜の夜景を見に友人と出かけたり、そうそうクリスマスイブに男4人でベイブリッジに行こうとしたこともあったな。というふうにオレ様の青春の様々な場面には夜景が登場する。オレ様は今でも夜景が大好きで、その影響か出張の時の宿は新宿にすることが多い。いや~っ、胸がキュンとなるなあ…おっと、オレ様の話はまあここまでにして、相談役今年も1年間ご苦労だった。いろいろと徘徊に忙しい中、1度も休むことなくコラムを書き続けたことは誉めてやろう!!ただ、オレ様に対する尊敬と謙譲の念が相変わらず足りないのが気にはなるが…来年こそは心を入れ替えてオレ様をもっともっと立てるんだぞ!!