ジャーナリストには一般の人より先を見る能力が求められる。ボクも若いころはジャーナリストの端くれだった。ということで政治経済社会事象などについて先行きを書こうと思ったが、話が固くなりすぎる。そこでまたもや野草の話で誤魔化しておこう。何が先行きかというと、日中はまだ真夏の暑さが続いているが、山道や林の中には早くも秋の気配が漂っているはずだ。それを先駆けて探しに行こうということだ。

出かけた先は高森町の郊外にある南阿蘇ビジターセンター。ここにある野草園をセンターのガイドの女性に案内してもらった。驚いたことに、いたるところに秋の花が咲き誇っている。1時間前後、散策しただけで52種類の花を見ることができた。ガイドはその全てをよく知っている。名前はもちろん、特異点似た花との違いなど知識も豊富。ボクの場合、何度も見た花なのに「えーっと名前はなんだっけ」と頭を抱えるのに比べると、すごい能力だと思う。

いま一番花盛りなのが「オミナエシ(女郎花)」だ。黄色の小さな花を無数につけ、相当、派手な花だ。名前の由来は、「オミナ」女性「エシ」は古語でヘシ(圧)といい、美女を圧倒する美しさという説がある。もう一つはコメの飯男飯といい、女性が食べていた粟ご飯「オミナ飯」といい、それがなまって「オミナエシ」になったという説もある。ちなみに同じ形だが、白い地味な花を付けるのは「オトコエシ(男郎花)」という。双方を比べると、最近流行の肉食系女性草食系男性という感じがするのはボクだけだろうか。

花の形は同じでも、色や咲き方の違い別の名前になるものもある。「ツリフネソウ(釣舟草)」だ。帆掛け船吊り下げたような独特の形だが、ツリフネソウは鮮やかな紅紫だが、黄色の花「キツリフネ(黄釣舟)」と呼ばれる。これらは葉っぱの上に花を咲かせるが、常に葉っぱの下で、隠れるように咲く花は「ハガクレツリフネ」をつけた花柄は葉っぱの上に付くのに、花が咲くとき葉っぱの下になる。なぜそうなるのかは分からない。

名前といえば、花にふさわしくないものも結構、多い。「ヌスビトハギ(盗人萩)」もそうだ。薄紅色小さな可憐な花を咲かせる。それなのに似つかない名前だ。一説によると、実の形が盗人の「忍び足」に似ているからとか。別の説によると、には小さな棘を持ち、通りかかった人の服に、盗人のようにいつの間にかくっ付くので、この名前がついたとか。

まあ、これはいい方だ。ひどいのは「ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)」というのもある。薄い紅紫色小さく可憐な花なのに、名前を呼ぶのも憚られる。別に方言ではない。正式な名称だ。小さくて鋭い棘が生えている。手で触ろうものなら激痛が走る。この棘で他の野草にしがみ付き、茎を1mも2mも伸ばして繁殖していく。昔、継母が継子をいじめるのにこの草を使ったというのが名前の由来らしいが、本当かどうかは分からない。似た野草に「アキノウナギツカミ」というのがある。こちらは棘がそれほどひどくないので、ヌメヌメするウナギ捕まえるのにちょうどいいということか。もっと沢山の花を紹介したかったのだが、それはまた別の機会にしよう。

S姉さんのひとこと

今週は、秋の気配を探しに高森ですか。
1時間前後散策されて52種類の花を見ることができたとのこと。
それが多いのかどうかはわかりませんが、私が驚いたのは、その52種類、数えながら歩かれたのでしょうか??私だったら、ぼーっと歩いているだけで終わりそう^^;
あ、そうか、ボケ防止には、頭を使うのが一番ですものね?さすがです!!
変てこな名前の野草も、頭の体操と思えば覚えられるかも。
今度、また、ぜひ、ご紹介ください。お待ちしております^^