きょう だれがくると?  障害のあるパパとママとの家族誕生日

制作者コメントMESSAGE

プロデューサー
土屋孝博

多忙で心に余裕を持てない現代社会に、心温まる絆を持った家族と出会いました。重い障害のあるパパとママと、すずちゃん。その暮らしは同僚やボランティアなど周りの多くの人たちに支えられています。支える人たちに理由を聞くと「仲間が困っているから」との返事。このすずちゃん家の家族のカタチに、本来こうありたいと願う社会のカタチを見ました。ここには心が豊かだったかつての人や地域の結び付きがあります。すずちゃんが成長していくこれからも大変なことが数多くあるはずです。「でも大丈夫」と思える社会であることは、とても大切なことと思います。変化のスピードが速く生きづらさを感じることの多い世の中だからこそ、今この家族を見つめ、温かな心を届けます。

ディレクター
吉村真紀

この番組を制作する前、障害のある宮本さん夫婦がボランティアなどに手伝ってもらいながら子育てをする様子をニュースで放送しました。番組の公式YouTubeには多くのコメントが寄せられましたが、その多くが目を背けたくなるようなものでした。「産んではいけなかった」「ヤングケアラー決定」などの文字。正直、ショックでした。私の発信の仕方がいけなかったのか…障害があっても、恋愛したり、家族を持ったり…そんなにいけないことなのか…。私自身の心の中に出来たモヤモヤが、この番組を制作するきっかけとなりました。

宮本夫婦はのんきなパパとよく笑うママ、重い障害はあるけど、どこにでもいるような夫婦です。2人の間に生まれた娘のすずちゃんもそれは同じ、決して特別な女の子ではありません。障害があってもやりたいことがやれるように―。そして、困っている人に手を差し伸べられる、優しい社会になって欲しい―。そう願っています。