熊本県独自の緊急事態宣言による影響は各方面に及んでいます。
18日から営業時間の短縮要請が午後8時までとさらに短くなる飲食店からは要請を理解する一方でため息がもれます。
焼とり 金た郎 川上光一 社長
「飲食店は厳しいですね。いまは午後10時なんですけど、これが午後8時でしょ。ほとんど商売出来ない状態ですね」
現在も時短要請に応じていますがこれまで通りの補償では厳しいと話します。
焼とり 金た郎 川上光一社長
「お昼とかお持ち帰りとかしていかないとしょうがないでしょうね。うちは従業員が多いので、補償がどうなるかですね。そこが1番不安でしょうがないです」
ゆめタウンなどを展開するイズミは県内の店舗の専門店を当面の間午後8時で閉店すると発表。イズミ直営の食品や衣料品売り場は生活必需品でもあるため通常営業を継続するとしています。
観光地からも心配の声が聞かれます。
阿蘇市観光協会 松永辰博 事務局長
「今は我慢するしかないなと思っています。
先が見えない中、何を期待して目標にもって進んでいくかという先を(国・県が)見せてくれれば、ぼくらとしてはそれに向かって進めるんですけど」
熊本県が39か所の宿泊施設を対象に行った調査によりますと、去年3月から今月までの宿泊客数は前年同月と比較しておよそ59%減り経済的損失額は1001億円を超えると推計されています。特に今月は前年同月と比べて7割近く減っていて、中には予約が入った時だけ営業するという宿泊施設もあるということです。
金魚が特産の長洲町では14日が金魚と錦鯉の初せり。影響はここにも出ています。長洲観賞魚競売場は九州で唯一金魚のせりを行っていて、例年は全国から多くの業者や愛好家が集まりますが、今年は半数以下。今回の最高額は長洲町の品種の金魚「ジャンボシシガシラ」の2万7500円でした。去年の最高額は同じ品種で4万5000円でしたが、今年は半額になりました。祭りやイベントが中止となり、金魚が出回らず残っているためせりの参加者も少なく値下がりしているとのことです。
長洲観賞魚競売場 福永誠二 代表
「いつも見る顔ぶれの常連さんがちょっと控えめなのかなと。人もまばらで金額もそんなにご祝儀相場までとはいかなかったような気がします」
緊急事態宣言が出され、他県から業者が集まることができないため、来月の競りは中止を検討しているということです。