熊本豪雨で被災した人吉市の中心市街地で、復興に向けた区画整理の工事が始まります。
木脇みなみ記者
「熊本豪雨から3年半以上経った今も、周辺では空き地が目立ちます」
人吉市の中心部、紺屋町で、19日、土地区画整理事業の着工を前に祈願祭があり、住民や施工業者などが集まりました。
紺屋町町内会 渕木精二会長
「町内としては120世帯あったんですけど、今は75(世帯)です。早く整備してもらって帰ってきていただきたい」
2020年の熊本豪雨で球磨川が氾濫し浸水などの被害を受けた人吉市では、2021年10月に策定した「復興まちづくり計画」に基づいて、区画整理や道路整備などが進んでいます。
今回の区画整理は紺屋町の約1.2ヘクタールが対象で、生活道路を避難路として改善したり一時避難場所になる公園などを整備する計画です。
住民
「人が全然通らないんですよ。人が通るようなまちづくりを願います」
総事業費は、約17億6000万円で、2028年度に完了する予定ですが、被災前、紺屋町で営業していた飲食店のなかには、区画整理後も元の場所に戻る考えはないというところも。
ラーメン店
「まだ元気良ければ、また考えも変わってくるけど、一時はここ(移転先)で頑張ろうと思っています」
人吉市は「まちの防災性や安全性を向上させ、被災した市街地の復興を図りたい」としています。