熊本地震で被災した熊本城の監物櫓の復旧工事が完了し、内部が公開されました。
木脇みなみ記者
「2年3カ月の復旧工事を終えた熊本城の監物櫓は、地震前と変わらない姿に戻っています」
国の重要文化財の監物櫓。去年12月に復旧工事が完了し、24日、報道機関に公開されました。
8年前の熊本地震では、建物が傾き、外壁が破損するなどの被害を受けました。2018年度に櫓を解体。石垣の積み直しなどを経て2021年10月からは櫓の復旧工事が進められました。
櫓の90%以上に解体前の元の部材が使われているほか、熊本地震と同じ規模の揺れに耐えられるように耐震補強も施されました。
熊本城では、監物櫓を含め13の重要文化財全てが被災し、このうち復旧工事を終えたのは長塀と監物櫓で、櫓の復旧完了は、初めてです。
監物櫓がある監物台樹木園は、復旧工事にあわせ休園していましたが、25日から一般公開されます。また、連休に合わせて5月3日から5日に監物櫓の内部と、素屋根に囲われ復旧工事中の宇土櫓が公開されます。
熊本城総合事務所の浜田清美所長は「古い材料を再利用しているところを見ていただけます。味わい深い建物です」と語っています。