アスベストによる健康被害をめぐり、熊本県上天草市の男性が、元勤務先などを訴えた裁判で、熊本地裁は2700万円あまりを支払うように命じました。
この裁判は、造船所の保温工事に携わった上天草市の男性(78)が仕事中に吸い込んだアスベストが原因で肺がんになったとして、勤めていた「日本冷熱」などを相手取り
、損害賠償を求めたものです。
24日の判決で、熊本地裁の川崎聡子裁判長は「安全配慮義務違反と肺がんの発症については因果関係が認められる」と原告の訴えを認め、日本冷熱などに対し2700万円あまりを支払うように命じました。
原告の男性は「私以外にもアスベスト被害者がいるので、その人たちのためにも、会社は補償制度を設けて欲しい」としています。