コメの流通不足の解消に向けて、3月に実施された政府備蓄米の入札で、熊本県内では、JA熊本経済連が1000トンを落札しました。
熊本市東区の倉庫には、15日朝、第1便となるコメが到着しました。去年、鳥取で生産されたおよそ38トンで、早速、作業員らが袋に入った備蓄米を温度管理された倉庫に搬入していました。
作業員
「令和6年度、きぬむすめ、1等級、伝票通りか、商品の名前と備蓄米には印鑑が押してあるので、そのチェックをしている」
JA熊本経済連によりますと、落札したのは、県外産の4品種の備蓄米で、今後は卸売り業者に販売し、早ければ来週にもスーパーの店頭などに並ぶ見通しだということです。
コメの値段は、1年前の2倍になっていて、全国のスーパーおよそ1000店舗の最新の平均価格は、5キロあたり4214円、14週連続で値上がりしています。
落札した残りの備蓄米は、16日以降、県内2ヵ所の倉庫に届く予定ですが、JA熊本経済連は、今後の入札に参加する予定はないということです。
こうした状況に、小売店の関係者は「卸売り業者とも話をしたが、コメ5キロの価格は300~500円ほどしか下がらないのではないか、大きな値下がりはあまり期待できない」と話していました。
また、JA熊本経済連は、今後の入札の予定はない理由として「入札した場合、来年度、その分を備蓄米としておさめるために確保するのは大変」「1000トンで不足分はまかなえるのではないか」と話しています。