高齢者などが被害を受けた特殊詐欺事件をめぐって、熊本県警は、13日付けで、県内在住の指定暴力団・道仁会組員の男(63)に請求妨害防止の命令を出しました。
警察などによりますと、暴力団員が関与した特殊詐欺事件の被害者らが道仁会の会長らに対し、およそ1億6000万円の賠償を求めて熊本地裁に提訴したことを受け、原告らへの妨害行為をしないよう出されたものです。
これまで同等の効力を持つ仮命令を出していて、5月9日に実施された意見聴取会では、組員を名乗る男性が代理出席し「詐欺事件に関与した男は組員ではない」と主張しています。
特殊詐欺に関して、県警が法に基づき請求妨害防止命令を出すのは、初めてだということです。